2021.12.07
1歳児におすすめの遊びアイデアや気をつけることを詳しく解説
1歳の子どもが楽しめる外遊びや室内遊びにはどのようなものがあるのでしょうか。
遊びの種類や注意点を解説していきますので、保育園での遊びの参考にしてください。
1歳児ができる遊びの特徴や目的
1歳頃になると運動機能が向上し、つたい歩きを経て一人で歩くようになります。
バランスを取るのが上手になってくるので、歩くのに慣れてくると行動範囲も広がるでしょう。
1歳児はたくさん動くようになるので全身の筋肉が付き始め、歩くだけでなく走ったりジャンプしたり、しゃがんだり立ち上がったり、多様な動きができるようになってきます。
そのため、1歳児ではさまざまな動きが体験できる遊びを取り入れることが大切です。
手先も器用になってきますので、遊びではブロックのおもちゃを積んだり並べたり、クレヨンを手に持つこともできるようになります。
なお、1歳児はあまり周りの友達と関わって遊ぼうとしない子どもが多いです。好奇心旺盛な反面、好きな遊びに一人で夢中になって取り組むのが1歳児の遊びの特徴といえます。
子どもは一人遊びを経験してから徐々に友達関わるようになっていくことができるので、1歳の子どもには一人で遊びに熱中できる環境を用意してあげましょう。
遊びの特徴を踏まえたうえで、1歳児の遊びの目的も確認しておきましょう。
● のびのびと体を動かすことを楽しむ
● 遊びを通して体や手指の動かし方を学ぶ
● 安心できる環境のもと、自分でやってみようという気持ちを育む
● 保育士とのコミュニケーションを通して言葉を獲得する
1歳児は言葉の発達が著しく、1歳前後で「マンマ」「ワンワン」などの一語文が話せるようになり、2歳になる前には「ワンワン、いた」など二語文が出てきます。
子どもの言葉の発達は、周囲の大人の声かけや関わりがとても重要ですので、保育士は子どもにたくさん話しかけてあげることが大切です。
1歳児におすすめの外遊びアイデア5選
1歳児は遊びを通して体の動かし方を学んでいきますので、体をたくさん動かすことができる外遊びや運動遊びを取り入れていきましょう。
1歳児におすすめの外遊び(1):サーキット遊び
サーキット遊びとはフラフープや三角コーン、跳び箱やマットなどを活用し、それらを並べて周回する運動遊びです。
障害物競走のようなものをイメージしてもらえると分かりやすいかもしれません。
サーキットは子どもの年齢に合わせて道具を変えたり難易度を変えることができるため、多くの保育園で遊びとして取り入れられています。
1歳児の外遊びとしてサーキットを行う場合は、それほど難しくないコーナーにしましょう。
例えば、1段の跳び箱を用意してジャンプが楽しめるものと、フラフープを地面に置いて輪っかを踏まないように歩くものを組み合わせたコーナーでも良いでしょう。
保育士がフラフープを立てて持ち、子どもがくぐれるようにしてみても楽しいです。
1歳児におすすめの外遊び(2):砂遊び
お座りが安定してくる1歳を過ぎた頃から砂遊びができるようになってきます。
砂遊びは砂のサラサラした感触や温度の違いを指先で感じることができるため、脳を活性化させる働きがあったり、子どもの成長に良い影響を与えると言われています。
子どもがより砂遊びに興味が持てるよう、子ども用スコップや空のペットボトルなどを用意してあげましょう。保育士が一緒に山やトンネルを作ってあげるのもおすすめです。
1歳児におすすめの外遊び(3):ボール遊び
ボール遊びは一見するとなんでもないシンプルな遊びに見えるかもしれません。
しかし、実はボール遊びは1歳児の「掴む」「投げる」「蹴る」「転がす」「追いかける」といった動作が自然と身につきやすい遊びです。
全身を動かすことで運動能力や筋力がつき、運動する楽しさを味わえます。
まだキャッチボールをするのは難しいかもしれませんが、転がし合うだけでも十分楽しめますし、保育士とのコミュニケーションにもなります。
なお、1歳児には柔らかいボールを選びましょう。
1歳児におすすめの外遊び(4):ロープ遊び
ロープを使った運動遊びも1歳児にはおすすめです。
最初のうちはロープを地面に置くだけにし、それを子どもに飛び越えてもらいましょう。
逆に綱渡りのようにロープの上を歩く遊びにしても面白いです。
一人で行うのが難しい子は、保育士が手をつないで一緒に歩いてあげます。
ロープに慣れてきたら保育士2人が両端を持って引っ張り、くぐり抜ける遊びをやってみましょう。
1歳児におすすめの外遊び(5):しゃぼん玉遊び
天気の良い日は外でしゃぼん玉をしてみましょう。
1歳児はまだ自分で吹くことはできませんので、保育士がしゃぼん玉を作ってあげます。
風に乗ってどこまでも飛んでいくしゃぼん玉を追いかけたり、触ると消えてしまう不思議さを楽しむことができます。
しゃぼん玉を追いかける子どもが転んだり他の子どもと衝突しないよう、保育士は近くで見守っていてください。
1歳児におすすめの室内遊びアイデア7選
1歳児は好奇心旺盛なので目の前のもの全てに興味津々です。
思わず手に取ってみたくなるような遊びや、「やってみたい!」と思えるような室内遊びを取り入れて子どもと一緒に楽しみましょう。
1歳児におすすめの室内遊び(1):お絵描き
1歳になると、太くて持ちやすいクレヨンでお絵描きができるようになってきます。
しかし、まだ何か意味のあるものが描けるわけではありませんので、自由に楽しく描かせてあげましょう。
保育士が簡単なお手本を見せてあげると、子どもは真似してくれるかもしれません。
1歳児におすすめの室内遊び(2):片栗粉スライム
片栗粉で作るスライムは、1歳児の感触遊びにぴったりです。
【作り方と遊び方】
・片栗粉150g
・水100cc
片栗粉に水を入れて混ぜるだけで簡単スライムの完成です。
まずは粉の状態の片栗粉に触ってもらい、サラサラした感触を味わってもらいます。
水を含むとドロドロになる片栗粉ですが、握ると一瞬固まってまたすぐに溶けだします。
片栗粉の不思議な感触に子どもたちは驚きながらも、楽しんでくれるでしょう。
1歳児におすすめの室内遊び(3):プチプチ遊び
プチプチ(緩衝材)は、さまざまな子どもの遊び道具に変身します。
プチプチを丸めてテープで止めれば、プチプチボールの出来上がり。手で持った時のプチプチカシャカシャした感触に子どもは夢中になるでしょう。
他にも、保育室にプチプチを広げればプチプチ道路にもなります。
歩いて踏んだときに「プチプチ」と音が鳴って、手で触った時とは違った感覚が楽しめます。
1歳児におすすめの室内遊び(4):簡単なパズル遊び
子どもが興味を持ってくれそうな絵を描いて、パズルにしてみましょう。
【作り方と遊び方】
・段ボール2枚
・パズルにしたい絵
同じ大きさの段ボールを2枚用意したら、1枚に絵を貼り付けます。
絵に沿って段ボールを切り抜き、枠となる部分をもう1枚の段ボールに貼り付け固定します。絵をパズルの形になるように切り取ったら完成です。
1歳児向けのパズルなので、ピースは大きめに切ってください。
段ボールの切断面でケガをしないようセロハンテープでパーツを覆っておきましょう。強度も上がるので長く使用できます。
1歳児におすすめの室内遊び(5):ペットボトルボウリング
かわいく装飾した空のペットボトルを複数並べてピンに見立てると、ボウリング遊びができます。
ペットボトルの中にビーズやお米など音の出るものを入れておくと、倒れた時にカシャカシャと鳴って子どもに喜んでもらえます。
最初は近いところからボールを投げて、ピンを倒すことを楽しみましょう。
1歳児におすすめの室内遊び(6):新聞紙で玉入れゲーム
1歳児の子どもが握りやすいサイズの新聞紙ボールをたくさん作ります。
新聞紙を丸める作業は手指の運動にもなりますので、子どもたちと一緒に行うと良いでしょう。
カゴを用意し、最初はボールが入りやすいよう低くて近い位置から投げるようにします。慣れてきたら徐々にカゴを高くしてみましょう。
1歳児におすすめの室内遊び(7):風船遊び
風船を触ったときの感触、ポンと投げたときのふわふわ浮く動き、足で蹴ったり風船の上に乗ってみたり、風船だからこそ味わえる楽しさを思う存分感じてもらいます。
たくさんの風船と段ボールを用意して、保育士の合図で風船を段ボールに集めて楽しむ「風船集め」は簡単に行える室内遊びです。
1歳児の遊びの時間に気をつけること
1歳になると自我が芽生えてきたり、少しずつ周りのものや友達に興味を持つようになってきます。
そんな1歳児の遊びではどのようなことに気を付けたら良いのでしょうか。注意点について解説します。
1. 転倒などケガに気を付ける
歩き始めたばかりの1歳児は、まだ歩行が不安定です。足腰の筋肉やバランス感覚も未熟なので、遊びの途中で転倒する恐れがあります。
保育士が目を離した隙に転倒し、怪我をすることがないように注意しましょう。
また、1歳児は徐々に自我が芽生えてくる時期なので、なんでも一人でやりたかるかもしれません。
しかし、例えば遊具で遊ばせるときは一人でよじ登ったりしないよう、保育士がすぐそばについて援助するようにしてください。
2. 1歳児の遊びの特徴を理解して発達状況に合った環境を用意する
1歳児は一人遊びを楽しむ時期ですが、一人遊びを通して周りの友達や友達が使っているおもちゃなどに興味や関心を持ち始めます。
まだ1歳児は「貸して」「いいよ」などのやり取りができません。保育士が間に入ってお手本となるような声かけをし、やり取りを促しましょう。
おもちゃの取り合いが起こることも多い時期なので、一人ひとりが十分に遊べるようにおもちゃを複数用意したり、保育士が別の遊びに誘導するなどの配慮も必要です。
1歳児に適した遊びを取り入れて子どもを夢中にさせよう
今回は1歳児におすすめの遊びのアイデアを、外遊びと室内遊びそれぞれ紹介しました。
1歳を過ぎると自分一人で歩けることができるようになるので、初めて見るものや触るものにたくさん出会い、さまざまなものに興味を持つようになります。
保育士は全身を使って体を動かすことができる遊びや、手指で感覚を楽しむ遊びを行って、子どもが遊びに夢中になれる時間を作ってあげることが大切です。
日々の保育で、目的やねらいが達成されるような遊びを多く取り入れていきましょう。
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記事公開日:2021.12.07
記事更新日:2021.12.07