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2021.12.07

0歳児の室内遊びのねらいや11つのおすすめアイデアを紹介

0歳児の室内遊びのねらいや11つのおすすめアイデアを紹介

保育園の0歳児は、基本的に雨の日や猛暑日はお散歩に行くことができず、室内で過ごすことが多くなります。

室内遊びのねらいが達成できるような遊びを取り入れて、楽しく過ごしましょう。

0歳児に室内遊びを教えるねらい

0歳児の赤ちゃんは見るもの、聴くもの、触るもの、日常の全てが新しく新鮮です。

まだ言葉が話せなくても、保育士の声かけさまざまな音を聴くことで五感が刺激されます。

以下は、0歳児に室内遊びを行うねらいです。

 ● 保育士との関りを通して信頼感を育み、愛着を形成する

 ● さまざまなものを触ったり感じたりしながら五感を育む

 ● 手指・足などを活発に動かして体を動かす楽しみを味わう

 ● 身近なものに興味を持ち探求心を養う

これらのねらいを踏まえて室内遊びを取り入れると良いでしょう。

この時期はまだ意味のある言葉は話せませんが、「あーうー」などの喃語を発します。

子どもの発する声に保育士は受容的に関わり、スキンシップを楽しむことが大切です。

また、ハイハイができるようになると周囲のものに興味を持ち、なんでも手を伸ばそうとします。

このような子どもの興味や好奇心をどんどん広げていくためにも、保育士は子どもが十分に体を動かすことができる空間を整え、室内遊びを取り入れていく必要があるでしょう。

0歳児におすすめの室内遊び11選

0歳児遊び2

体をたくさん動かすことを楽しみながら、感覚が刺激される遊びのアイデアを紹介します。

外に出られない雨の日はもちろん、普段の室内遊びでも楽しめますのでレパートリーのひとつにしてみてください。

室内でできる運動遊び

0歳児におすすめの運動遊び(1):段ボールトンネル

身近なもので簡単に作れる段ボールトンネルは、0歳児の運動機能を促進するのに効果的です。

【作り方と遊び方】

トンネルの長さ分の段ボールを用意し、ガムテープでつなぎ合わせます。段ボール3~4箱分くらいがちょうど良いでしょう。

出来上がった段ボールトンネルの中を子どもたちがハイハイをして進みます。

トンネルの天井や側面を切り取って窓を作ったり、折り紙などを貼りつけて見た目をかわいくするのもおすすめです。

床の一部に緩衝材(プチプチ)を貼って、ハイハイしたときの感触の違いを感じられるようにしても面白いかもしれません。

保育士は出口で「こっちだよ~!」と言って待ち構えたり、窓から覗いたりして子どもとのスキンシップを楽しみましょう。

0歳児におすすめの運動遊び(2):ボール遊び

0歳児が喜ぶボール遊びのひとつに、ボールプールがあります。

保育室に大きめのたらいやビニールプールを用意し、その中にカラーボールをたくさん入れたら完成です。

最初は怖がるかもしれませんが、慣れてくるとボールプールの楽しさに夢中になるでしょう。

ボールの海のなかで体を思い切り動かすことができ、手や足でボールの感触を楽しみながら、掴む・投げる動作を自然と学べます。

0歳児におすすめの運動遊び(3):マット遊び

ハイハイの子どもは寝転んだり、歩ける子どもはジャンプをしたりと、マットは自由に体を動かせる遊び道具なので、保育園でもよく使われています。

子どもが無理なく登れるくらいの傾斜をつけてみると、頑張って登る姿が見られるかもしれません。

マットを使った山登りは、手足の筋力を鍛えバランス感覚も養ってくれます。

ただし、子どもが転倒してケガをすることのないよう、保育士はすぐそばに付いていてください。

指先遊び

0歳児におすすめの指先遊び(1):新聞紙遊び

新聞紙ひとつだけで、破る・ちぎる・丸める・折るなど、指先を使ったさまざまな体験ができます。

1番単純で簡単にできる0歳児におすすめの新聞紙遊びは「びりびりやぶり」です。

子どもに1枚新聞紙を持たせて、自由に破かせます。

指先で握った時のくしゃっとした感触やびりびりと破れる音、新聞紙の形が変わっていく様子が楽しめます。

びりびりやぶりを行った後は「新聞紙プール」を作って2度楽しみましょう

ビニールプールや段ボールの中に、やぶった新聞紙をたくさん入れるだけで出来上がりです。

ふかふかの新聞紙布団に寝転がったり、自分で新聞紙を手に取ってひらひらと舞う様子を楽しむ子もいるかもしれません。

0歳児におすすめの指先遊び(2):小麦粉粘土

0歳児から粘土遊びを行う場合は小麦粉を使用しましょう。

小麦粉であれば万が一口に入っても安全なので、保育士が目を離さず見守っていれば0歳児から遊ぶことができます。

【作り方と遊び方】

 ● 小麦粉100g

 ● 水50cc~

 ● サラダ油少々

材料を全て混ぜて、粘土として遊べるくらいの堅さにします。

サラサラした小麦粉がこねることで粘土のように変化する様子は子どもにとって不思議なことですので、工程を見せてあげながら作っていきましょう。

食紅を入れると見た目にも可愛いカラフルな粘土ができます。

指先で押したり、丸めたり、ちぎってみたりと粘土遊びは指の運動に最適です。

なお、小麦粉粘土で遊ぶ際はアレルギーに注意してください。事前に保護者に相談してから行うことをおすすめします。

0歳児におすすめの指先遊び(3):積み木・ブロック遊び

積み木やブロックを使った遊びは幅広い年齢の子どもが楽しめますが、0歳児の赤ちゃんには指先の機能を発達させる効果が期待できます。

ものの大きさや形状を触って感じながら、指先で掴んでちょうど良い強さの力で支え、落とさないようにするという動作を遊びを通して学んでいきます。

ただ、口に入れる可能性が高いので、飲み込む恐れのない大きさのものを選ぶようにしてください。

ふれあい遊び

0歳児遊び3

古くから歌い継がれてきたわらべうたや乳児向けのふれあい体操、手遊びなどはどれも保育士とのスキンシップを楽しむことができるふれあい遊びです。

保育士とのふれあいを通して、子どもは安心感を得ることができます。

ふれあい遊びは、目と目を合わせながら微笑んで語りかけるようにして行うのがポイントです。

0歳児の子どもは保育士と心を通わせる経験を積むことで、人と関わっていく基盤となる信頼感を培います。

以下は、ふれあい遊びの具体的な代表例です。

0歳児におすすめのふれあい遊び(1):わらべうた

 ● いっぽんばしこちょこちょ

 ● いもむしごろごろ

 ● うえからしたから

 ● もっちこ焼いて

 ● まめがいっこはねた

 ● おすわりやす

0歳児におすすめのふれあい遊び(2):ふれあい体操

 ● ラララぞうきん

 ● あたまかたひざぽん

 ● きゅうりができた

 ● バスにのって

 ● だいこん漬け

 ● ぐるぐる洗濯機

0歳児におすすめのふれあい遊び(3):手遊び

 ● 手をたたきましょう

 ● でんでんむし

 ● いとまき

 ● ころころたまご

 ● キャベツのなかから

 ● グーチョキパー

わらべうたやふれあい体操を行う際は、子どもの手や足を強く握り過ぎないよう優しく触れるようにしましょう。

子どもの反応を見ながらスキンシップを取ってください。

感覚を楽しむ遊び

0歳児におすすめの感覚遊び(1):感触マット

手作りできる感触マットは、さまざまな素材の違いを感じることができる遊びです。

手で触ったり足で踏んでみたりと、初めての感覚に驚きや喜びの反応を見せてくれるでしょう。

【作り方と遊び方】

用意するものは、ジョイントマットと感触を楽しめるものです。

以下のように、感触の違いが楽しめるものを用意してください。

 ● スポンジ

 ● 芝マット

 ● プチプチ

 ● 毛糸

 ● ポンポンボール

 ● ペットボトルのキャップ

 ● タオル

ジョイントマットにこれらの素材をボンドで貼りつけます。

ポンポンボールやペットボトルのキャップなど、剥がれた時に口に入れる恐れのあるものは最初から大きめの袋にまとめて入れ、袋ごとジョイントマットに貼るようにしてください。

0歳児におすすめの感覚遊び(2):寒天遊び

プルプルした感触でキラキラ光る寒天は、0歳児の遊びに活用できる食材です。寒天を使って感覚遊びを楽しみましょう。

【作り方と遊び方】

 ● 寒天粉4g

 ● 水500cc程

 ● 食紅

鍋に寒天粉と水をよく混ぜたもの入れ、火にかけて溶かします。

2分程熱したら火を止めて粗熱を取り、タッパーや牛乳パックなどの入れ物に移します。食紅を加えてよく混ぜ、固まったら完成です。

ガスコンロが使えない場合は、電子レンジでも代用できます。

子どもたちは初めての感触に指先でツンツン触ったり慣れてくれば握ってみたり、触ることを楽しみます。

堅さの違う寒天を用意してあげるのもおすすめです。夏は冷やして、冷たい感触を楽しんでもらうのも良いでしょう。

0歳児と室内遊びをするときの注意点

0歳児遊び4

0歳児が室内で遊ぶ際に気を付けるべきことを紹介します。

1. 発達差に配慮する

0歳児は発達スピードの個人差が大きいので、保育士は子どもの状態をよく観察する必要があります。

同じ遊びを行うにしても、できる子どもを基準とせず一人ひとりの子どもに配慮した遊びを取り入れていくことが重要です。

2. 誤飲事故に注意する

0歳児はハイハイができるようになると、周囲のものに興味を持ち、触ろうとしたり口に入れようとします。

0歳児の子どもはなんでも口に入れたい時期なので、保育の現場では誤飲事故に注意が必要です。

誤飲事故は保育園でのヒヤリハット事例としても多く、特に室内遊びがメインの乳児クラスでは入念に対策を行わなければなりません。

床にものを置かないことはもちろんですが、他にも保育士は持ち歩いているペンのキャップや髪ゴムなどを落とさないように注意しましょう。

3. ケガに注意する

つかまり立ちやつたい歩きができるようになると転倒する恐れがあるので、保育士は子どものそばを離れないようにしましょう。

ふらついたときに頭をぶつけてケガをしてしまうこともありえますので、周辺環境を整えておく必要があります。

また、0歳児の場合は保育士が抱っこしたりあやしたりと、子どもに触れる機会が多です。

デリケートな赤ちゃんの肌が傷つかないよう、保育士は常に爪を短く切っておきましょう。

0歳児の室内遊びには体をたくさん動かせるものや感覚を刺激するものを取り入れよう

今回は0歳児に室内遊びを行うねらいについてと、具体的な遊びの種類を紹介しました。

運動遊びや指先遊び、ふれあい遊びに感覚遊びと0歳児が楽しめる遊びは数多くあります。

ケガや事故に注意して、雨の日や外に出られない日でも室内遊びを取り入れて楽しく過ごしましょう。

記事公開日:2021.12.07

記事更新日:2021.12.07