2021.11.30
保育士にはピアノスキルが必須!求められるレベルや上達方法
保育士にはピアノスキルが必須ですが、どの程度のレベルが求められているのでしょうか。
これから保育士を目指そうと考えている保育学生や、ピアノが苦手な保育士さんはぜひ参考にしてください。
保育士にピアノスキルが必須なわけ
保育士と聞くと、子どもと一緒にピアノを弾きながら楽しく歌っているイメージを抱く人は多いかと思います。
イメージの通り、保育士として働くためにはピアノスキルは必要です。
しかし、中にはピアノが苦手でも保育士を務めている人はいます。
「ピアノが弾けなくても保育士になれるの?」と疑問に思われるかもしれませんが、実はピアノスキルが必須かどうかは保育士資格の取得方法によって異なります。
保育士の資格を取得する方法を確認してみましょう。
1. 保育士養成学校に通って取得する
(大学・短期大学・専門学校など)
2. 保育士国家試験を受験して取得する
1つ目の保育士養成学校で取得する方法では、学校卒業と同時に保育士の資格を取ることが可能です。
しかし、授業の必須科目にピアノを使った音楽の授業があるため、学生の場合はピアノスキルが必須となります。
学校の授業ではピアノ試験を行う場合がほとんどですので、単位取得のためにも弾けるようにならざるを得ないのです。
なお、多くの学校ではピアノ初心者のために個別指導を行ったり、いつでも使える練習室が用意されています。
今までピアノに触れてこなかったという人でも心配いりません。
2つ目の保育士国家試験では、実技試験が行われます。
実技試験では、以下の3つの分野の中から、自分で2つを選択することが可能です。
● 音楽に関する技術(弾き歌い)
● 造形に関する技術(決められたお題で絵を描く)
● 言語に関する技術(決められたお題でお話をする)
造形と言語の2分野を選んで試験に合格すれば、ピアノに触れることなく保育士になれるのです。
音楽に関する技術では、持参すればギターもしくはアコーディオンで試験を受けることも可能なので、ピアノ以外の楽器を使うという手段もあります。
実技試験についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
しかし、ピアノが全く弾けない状態で保育園で働くというのは不安でしょう。
ピアノが苦手でも構わないという保育園もありますが、中にはピアノが弾けることが必須のところもあります。
保育士国家試験ではピアノを選択しないという方法がありましたが、もし公立保育園に就職する場合は、自治体の保育士採用試験でピアノを弾かなければなりません。
ピアノは弾けた方が実際の保育の現場でできる選択肢も増えますし、就職や転職の時に有利になりますので、ある程度のピアノスキルは身に付けておいた方が良いでしょう。
保育士に求められるピアノのレベルは?
続いて、保育士に求められるピアノレベルについて解説します。
さすがに、プロのような素晴らしいピアノ演奏が求められることはない…ということは想像できるものの、具体的にどのくらいのレベルであれば問題なく働くことができるのでしょうか。
園によって求められるレベルはさまざまですが、参考にしてみてください。
バイエルが終了している程度
バイエルとはピアノの入門練習としてよく使われる教則本です。
ピアノの基礎が習得でき、片手ずつの練習から徐々に両手で弾けるような流れになっているバイエルは、ピアノ初心者に適しています。
保育園でよく歌われる童謡や、朝の会や帰りの会で歌うような曲は、バイエルが終了していれば問題なく弾けるでしょう。
弾き歌いができる
保育士はただピアノが弾ければ良いというわけではありません。
ピアノを弾きながら子どもたちと歌ったり、弾きながら子どもの様子を観察するスキルが必要になります。
保育士のピアノ試験では技術面より「子どもを見ながら一緒に楽しく歌う」ことが重視されているので、実際の保育の現場でも同じことが言えるでしょう。
保育士に必要なピアノスキルの向上方法
ピアノが苦手でも保育士になれますが、それでもやっぱりできるに越したことはありません。
保育園でピアノを弾くことが苦痛になってしまっている保育士さんや、ピアノがうまく弾けなくて悩んでいる人は、以下のポイントを押さえて練習してみてください。
いきなり両手で練習しない
最初から両手で弾けるようになる必要はありませんので、右手でメロディーが弾けるようになってから左手の練習をするとスムーズに両手で弾けるようになります。
楽譜を読むのが苦手な人、特に左手のヘ音記号が難しい場合はためらわずに音符にルビをふってしまいましょう。
最初はスローテンポで弾く
ゆっくり弾けるようになってから、徐々にテンポを上げていく方法はピアノを上達させるために有効な方法です。
通常のテンポで止まったり間違えながら弾くよりも、スローテンポで止まらずに弾けるようになる方が、上達しやすいでしょう。
また、毎回間違えてしまう箇所だけゆっくり繰り返し練習するのもおすすめです。
最初のうちは、曲そのもののテンポが遅いものを選ぶのも良いかもしれません。
自分の弾いている姿を動画に撮って練習する
ピアノを弾いている姿を動画で確認してみると、自分が子どもたちにどう映っているか確認できます。
客観的に自分を見てみることで、今まで気にしていなかった点に気付くことができたりするものです。
録音して自分の演奏を聴いてみるという方法でも良いでしょう。上手く弾けていると思っていても、テンポがずれていたということもあります。
ただ、先述の通り、大切なのは子どもを見ながら楽しく弾くことです。あまり技術面で神経質にならないほうが良いでしょう。
動画を活用する
インターネットで検索して出てくるピアノ動画や、保育用ピアノ伴奏の本に付いてくるDVD教材を利用し、目で見て学ぶ方法もあります。
実際に弾いている人の手元を見ることができるので、イメージトレーニングとして活用することが可能です。
特に、自分が知らない曲を弾かなければならないとき、楽譜を見ただけではどんな曲なのか分からないことがあります。
動画を活用すれば、曲の完成形が想像できるので効率良く練習できるでしょう。
ピアノレッスンに通う
独学で練習するのが苦手な人におすすめなのがレッスンに通う方法です。
お金がかかってしまうことがデメリットではありますが、プロの先生に見てもらえるので上達スピードは格段に上がります。
最近では保育士向けのピアノレッスンを行っている教室も増えてきていますので、保育現場に即した内容でピアノを習うことができます。
家にピアノがなくても、数千円程度で買える電子キーボードもあります。毎日少しずつ練習して、上達を目指しましょう。
保育士はピアノスキルを向上させて活動の幅を広げよう
保育士の仕事をするうえでピアノは弾けた方が良いですが、完璧を求める必要はありません。
繰り返し練習すれば今よりも必ず上達できますので、ピアノが弾けないからといって「保育士には向いてない」と諦めることはありません。
保育士にとって何よりも大切なのは、子どもと一緒に楽しむ気持ちを忘れないことです。
今回紹介したピアノの上達方法を日々の練習に取り入れて、自信を持って子どもに接していきましょう。
記事公開日:2021.11.30
記事更新日:2021.12.01