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2021.10.29

保育園の「生活発表会」とは?その目的や準備方法を詳しく解説

保育園の「生活発表会」とは?その目的や準備方法を詳しく解説

生活発表会の題材は、普段の子どもの様子が垣間見え、子ども達が楽しめるものを選ぶことが大切です。

保護者に子どもの成長を見せることも重要な目的ですが、その他の目的やねらいについてまとめています。

保育園の「生活発表会」とは?

保育園で行われる「生活発表会」とは劇、歌、ダンスなどを保護者に披露する行事です。園によっては「お遊戯会」と呼ぶところもあります。

時期は園により異なりますが、多くは1年のしめくくりとして行われるため1~3月頃に実施されています。

普段、保育園での子どもの様子を見ることができない保護者にとって、子どもの成長を見たり感じることができる場です。

子どもは生活発表会本番に向けて日々練習を重ねています。

当日は、練習の成果を発揮するため一生懸命取り組む子どもの姿に感動する保護者も多いことでしょう。

保育園の生活発表会を行う目的

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生活発表会は、多くの保育園もしくは幼稚園で行われている行事です。

毎年実施される生活発表会は、保護者と保育士が子どもの成長を喜び分かち合える貴重な機会でもありますが、目的はそれだけではありません。

保育の現場では、保育の目標を具体的に設定したものを「ねらい」と呼んでいます。

保育士は子どもの成長を見守るだけでなく、日々の保育園生活の中で身に付けて欲しいこと達成してほしいことを、ねらいにしています。

生活発表会を通して子どもにどうなってほしいのか、何を目指すのかなど、ねらいや目的について解説します。

達成感を得る

子どもたちは生活発表会当日に向けて何日も前からたくさん練習をします。

演劇やダンスを一生懸命覚えたり、みんなでひとつのことをやり遂げることで達成感を得ることができます。

例え当日うまくいかなかったとしても、保育士や保護者から「頑張ったね」とたくさん褒めてもらえることで、自己肯定感が育まれ自信にもつながっていきます。

表現力を養う

演劇ではセリフを覚えて役になりきったり、歌では声の出し方を学ぶことができるので、さまざまな表現力を養うことができます。

表現する楽しさを味わうことで、自分の感じたことを表現する力が身につき、豊かな感性が育まれます。

協調性を培う

合唱や劇などはクラスの友達と協力しながら作り上げていくものです。

年齢が上がるほど友達と協力したり、クラス全員でひとつのものを達成することができるようになります。

自分たちで話し合いをして物事を決定したり、練習を通して人間関係が築かれていくことで、協調性や社会性が培われます。

保育園の生活発表会のプログラム例

生活発表会で行うプログラムは何を選べばいいのでしょうか。

プログラム選びで一番重要なことは、子どもの年齢や発達に応じた題材のものかどうかです。

特に発達の差が出やすい低年齢のクラスでは、みんなが無理なく楽しめるものを選ぶと良いでしょう。

0~1歳児におすすめのプログラム例

0歳児はまだ歩いたり話したりすることができないので、どんなプログラムにしたらいいのか迷ってしまうかもしれません。

しかし、子どもの日頃の様子を保護者に見てもらうことが目的なので、可愛い衣装を着てステージに登場し、保育士が子どもの名前を呼んで紹介するだけでも十分です。

簡単な手遊びを音楽に合わせて行うのも良いかもしれません。

歌うことはできなくても、ちょっと声を出したり体を揺らしたりと楽しんでいる姿を見せてあげることができます。

出し物例
お名前呼び
簡単な手遊び

 

2~3歳児におすすめのプログラム例

2~3歳ほどになると、歌をうたったり簡単な楽器を扱えるようになります。

例えばタンバリンやマラカスなど、振るだけで音が鳴るような楽器は簡単に使うことができるので、2~3歳児におすすめです。

この月齢の子どもは、大勢の人の前に出ることで、びっくりして泣き出してしまう子もいるかもしれません。

発達の差が大きい月齢でもありますので、子どもたちみんなが楽しく行えるものを選んでください。

普段クラスでよく歌う曲を使用したり、真似しやすいダンスを取り入れてみると良いでしょう。

出し物例
簡単な楽器でリズム遊び
普段から聞いてる歌
動きを真似しやすいダンス

 

4~5歳児におすすめのプログラム例

4歳程になると、プログラムの幅が広がります。

曲に合わせて楽器を使うこともできるようになってくる年齢なので、ハンドベルを使ってクラスのみんなで和音作ったり、和太鼓の演奏なども良いでしょう。

5歳にもなると、ストーリー性のある少し複雑な内容が理解できるようになるため、演劇にも力が入ります。

また卒園間近でもあるため、子どもたちにとっても特別な行事になることでしょう。

どんな内容にするか子どもと話し合って一緒に考えるのも楽しいかもしれません。

出し物例
クラス全員で合唱
楽器演奏
演劇

 

保育園の生活発表会の準備や当日のポイント

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生活発表会は学期末に行われることが多いので、年間行事の中でも特に忙しい行事です。

プログラムの選定から始まり、練習はもちろん小道具や衣装の作成などもあるため、計画的に進めることが大切です。

生活発表会の準備から当日まで、押さえておくべきポイントをご紹介します。

プログラムの決定

まずやるべきことは、生活発表会で行うプログラムの決定です。子どもの年齢を考慮して、ねらいを元に最適なプログラムを選びましょう。

スケジュールを組む

生活発表会当日までにやるべきことを明確にし、スケジュールを作成します。

特に劇をするクラスの場合は、大道具や小道具、衣装など必要になるものがたくさんあるので、当日までに間に合うよう余裕をもって予定を立てましょう。

保育士同士、誰が何の準備担当にするのか決めておくと、スムーズに取り組むことができるのではないでしょうか。

保育士は自分のクラスだけでなく他クラスの先生とも協力して準備する場面もあります。

練習・製作期間

演劇を行うクラスの場合、まずは子どもの役決めやシナリオ作りから始めます。

生活発表会で使用する衣装や小道具を製作していると、つい凝ったものを作りたくなってしまい時間をかけすぎてしまうケースがありますので、スケジュールをしっかり把握しておきましょう。

配布用プログラムを作成する

日程や各クラスの演目などが書かれたプログラムも作成しなければなりません。

作成したプログラムは各家庭に配るものなので、可愛く手の込んだデザインのものが多いです。

会場設定や飾り付けを行う

前日は室内の装飾や保護者席のセッティングなどを行います。保育士同士、声を掛け合いながら協力して準備を進めましょう。

部屋の飾りつけには、発表会の練習をしている子どもたちの写真を飾ると保護者に喜んでもらえます。

生活発表会当日のポイント

生活発表会当日、保育士は司会進行や保護者誘導も行わなければなりません。

また他にも、照明や音響係、演劇で使う大道具の出し入れなども保育士同士協力して取り組みます。

当日スムーズに進められるよう誰がどの役をするかは事前に決め、本番までに一度リハーサルをしておいた方が良いでしょう。

生活発表会は普段の子どもの様子が見られる貴重な日

生活発表会は目的やねらいを把握し、計画性をもって準備を進めていく必要があります。

保育士は子どもが主体的に取り組めるようなプログラムを年齢や発達に応じて選ぶことが大切です。

生活発表会は子どもの生活や遊びの延長線上にあることを忘れず、子どもが楽しめる素敵な発表会を作り上げましょう。

記事公開日:2021.10.29

記事更新日:2021.10.29