2022.01.13
保育で採用すべき新聞紙遊びのねらいや遊び方6つを紹介
新聞紙が1枚あるだけで幅広い年齢の子どもが楽しめます。
保育士はしっかりとねらいを把握して保育活動に新聞を使った遊びを取り入れていきましょう。
年齢別の新聞紙遊びを保育の現場で採用するねらい
新聞紙遊びを保育に取り入れるねらいにはどのようなものがあるでしょうか。
年齢別にねらいを紹介します。
0歳児・1歳児・2歳児のねらい
● 新聞に触れる感触を楽しみ、指先の感覚機能を高める
● 新聞紙遊びを行う中で、体をたくさん動かし全身で表現する
● 新聞紙の感触や音に親しみ、五感を育む
● 新聞紙の形が変化することに関心を持ち、想像力を養う
3歳児・4歳児・5歳児のねらい
● 身近な素材が遊び道具になることを知り、自分なりに工夫して遊ぶ
● 新聞紙遊びを通して手指をたくさん動かし、手先の器用さを育てる
● 新聞紙を使い、イメージを膨らませて表現力を養う
● 新聞紙を使った集団遊びを通してコミュニケーション能力や協調性を培う
新聞紙遊びはたくさん種類があるため、ねらいを明確にしてから遊びを考えていくのもひとつの方法です。
年齢に合わせたねらいを設定し、子どもの能力を伸ばしていきましょう。
新聞紙遊びで期待できる効果とは
新聞紙遊びにはどのような良い効果があるのでしょうか。
資源を大切にする感覚が身につく
身近な新聞紙という資源を遊びに活用することで、ものを再利用して大切に使う気持ちが育まれるかもしれません。
捨てるはずだったものを有効活用して別のものを生み出す感覚を身につけることが期待できるでしょう。
年齢や発達状況に合わせた遊びが展開できる
新聞紙遊びは全ての年齢の子どもに取り入れることができますので、ねらいに沿ってさまざまな遊びに展開していくことが可能です。
工夫次第で運動遊び、感覚遊び、手先を使った遊びができるため、新聞紙遊びを通して自然と子どもに身につけてもらいたい力が養われます。
新聞紙遊びのやり方を年齢別で紹介
具体的な新聞紙遊びの方法を年齢別で紹介します。
0歳児・1歳児・2歳児におすすめの新聞紙遊び
乳児クラスの子ども達には新聞紙を使った感覚遊びがおすすめです。
感覚遊び以外にも1~2歳児であれば、簡単なゲームも楽しめますよ。
乳児向け新聞紙遊び(1):びりびりやぶり
大きい新聞紙のカサカサとした感触、やぶく際のびりびり音、握ったときのくしゃっとした手触りなど、新聞紙ひとつでさまざまな変化を楽しむことができます。
子どもに新聞紙を渡して、思いのまま遊んでもらいましょう。
新聞紙を指先でつまんでちぎることで、手指の発達を促すことが期待できます。
0歳児に新聞を渡すだけではどうやって遊んだら良いのか分からない場合もありますので、まずは保育士がお手本を見せて新聞紙に興味を持ってもらうところから始めてくださいね。
乳児向け新聞紙遊び(2):新聞紙プール
ビニールプールや大きめのたらいを用意し、そこにちぎった新聞紙をたくさん入れて、新聞紙のプールを作ります。
新聞紙のふかふかの感触に子ども達も大喜びです。
保育士は子ども達の頭上に新聞紙をかけて、新聞紙のシャワーもしてみましょう。
子ども同士掴んで投げたりしても柔らかいため乳児にも安全です。
びりびりやぶりと同時に行うと効率良く遊ぶことができますよ。
注意点として、子どもが勢いよく飛び込んだときに頭をぶつけないよう、ビニールプールの場合は床にマットを敷いておきましょう。
乳児向け新聞紙遊び(3):玉入れゲーム
丸めた新聞紙をテープで止めるだけで簡単に新聞紙ボールが作れます。
このボールをたくさん作って、玉入れゲームをしてみましょう。
新聞を丸くする作業は手指の運動になりますので、ボール作りは子どもたちと一緒に行ってくださいね。
保育士が箱を手に持ち、その箱めがけてボールを投げ入れます。
箱を上下させることで難易度を変えられますので、低い位置から始めてみてください。
ボールを投げることができる1歳以降の子どもにおすすめですよ。
ポイントは子どもが握りやすいサイズの新聞紙ボールを作ることです。
3歳児・4歳児・5歳児におすすめの新聞紙遊び
幼児クラスの子どもには、友達との関りが楽しめる新聞紙遊びを取り入れていきましょう。
幼児向け新聞紙遊び(1):新聞島ゲーム
新聞島ゲームはじゃんけんができる年齢におすすめの運動遊びです。
【遊び方】
1. 新聞紙を子ども一人ひとりに配ります。
2. 床に新聞紙を広げ、子どもに乗ってもらいます。
3. 保育士1人と子ども全員でじゃんけんをします。
4.じゃんけんに負けた子どもは、新聞紙を半分に折ってもう一度上に乗ります。勝った子どもはそのままでいます。
5. 3~4を繰り返し、新聞紙の上から落ちたら負けです。
新聞が1枚あればみんなで楽しめる遊びです。
5歳児の場合は、友達とペアになって対決してもおもしろいかもしれません。
じゃんけんに負けると、どんどん島が小さくなっていくのでバランス感覚が鍛えられます。
幼児向け新聞紙遊び(2):新聞紙ファッションショー
新聞紙を服に見立ててファッションショーを行い、友達と見せ合いましょう。
【作り方】
最も簡単に作れるものは、新聞紙の真ん中に穴をあけて頭を通すシンプルな洋服です。
腰のあたりをスズランテープでキュッと結んであげると、ワンピースのような仕上がりになります。
また、新聞紙をじゃばらに折るとプリーツのようになりますので、スカートも作ることができそうですね。
洋服以外にもアイデア次第でさまざまなファッションアイテムが作成できるでしょう。
帽子やリボン、ネクタイやバッグなどを作って全身コーディネートを楽しんでみてください。
幼児向け新聞紙遊び(3):新聞紙で風船運びリレー
風船運びリレーは、新聞紙の上に風船を乗せて友達と一緒にゴールまで運ぶ遊びです。
2人1組になって広げた新聞紙の端を持ち、上に乗せた風船を落とさないように走りながら、次のペアにつなぎます。
チーム戦にしたり4人1組で行ってみたりと、色々なパターンで試してみてください。
風船を落とさないようバランスを取ったり、友達と協力しながら進めていくゲームなので、4~5歳クラスで楽しめそうです。
新聞紙遊びの注意点
新聞紙遊びを行う際に注意すべきポイントについて解説します。
安心安全に遊びを進めていくためにも、保育士さんは一度確認しておきましょう。
新聞紙の誤飲に注意
乳児クラスの子どもにとって一番心配なのは誤飲です。
小さくちぎった新聞紙は口に入りやすく、誤飲事故につながる可能性があります。
特になんでも口に入れたい時期の子どもは要注意です。
新聞紙遊びを行うときは保育士が必ず近くで見守っていることが大切です。
転倒事故に注意
床に広がった新聞紙の上を歩くと滑って転ぶ危険性があります。
全年齢の子どもに言えることですので、新聞紙は広げた状態で放置せず片付けておきましょう。
また、遊びを始める前には周辺を整理し、スペースを確保した上で行ってください。
保育に幅広い年齢で楽しめる新聞紙遊びを取り入れよう
今回は保育で新聞紙遊びを行うねらいと、具体的に新聞を使った遊び方について紹介しました。
新聞紙は遊び方によってあらゆる形に変化するため、年齢問わず子どもを楽しませてくれるものです。
新聞紙遊びは気軽に行えるので普段の保育に取り入れやすいでしょう。
子ども達の自由な発想を育てていけるように、みんなで新聞紙遊びを楽しんでください。
記事公開日:2022.01.13
記事更新日:2022.01.13