2022.01.12
保育に役立つジェスチャーゲームとは?遊び方やねらいについて
ジェスチャーゲームは特別な道具が必要ないため、レクリエーションや普段の保育活動で気軽に取り入れることができます。
年齢別に盛り上がるお題についても紹介していますので、ぜひ実践してみてください。
保育に役立つジェスチャーゲームとは
ジェスチャーゲームとは、ジェスチャーをする人がお題を身振り手振りのみで伝え、回答者がお題を当てるゲームです。
幅広い年齢の子どもが楽しめますので、保育園で盛り上がること間違いありません。
ジェスチャーゲームでは「出題者は声を出してはいけない」というルールがあります。
3歳児頃になってくると、ルールを守って遊ぶことが少しずつできるようになりますので、年少さんくらいからジェスチャーゲームを取り入れていくことができるでしょう。
ただし、お題については3歳・4歳・5歳と、年齢に合ったものを考える必要があります。
ジェスチャーゲームは色々とアレンジを楽しむこともできるので、年長児には難易度を上げたり、チームで分けてジェスチャーリレーにしても良いかもしれません。
ジェスチャーゲームの遊び方
ジェスチャーゲームは人数が多い場合グループに分けて行ったりチーム戦にしても良いですが、まずは定番ジェスチャーゲームの流れを解説します。
1. 保育士は事前にスケッチブックなどの紙にお題を複数書いておきます。
2. 子どもたちをジェスチャーをする子と答える子に分けます。
3. 保育士は出題する子どもにだけお題を見せるようにします。
4. 出題する子どもはお題を見て、身振り手振りで伝えます。
5. 分かった子どもは手を上げて答えを言います。
6. 正解したら、次のお題に移ります。
子どもによっては、みんなの前でジェスチャーするのを恥ずかしがって出来ない場合もありますので、そのときは保育士さんがサポートしてあげましょう。
ゲームを行うときの注意点
3歳児クラスの子どもなど初めてジェスチャーゲームを行う場合は、ジェスチャー自体がどのようなものなのか分からないことが考えられます。
保育士は簡単なお題をジェスチャーで表現して子どもに当ててもらい、「お題をジェスチャーで伝えるときはしゃべらないようにね」とルールを説明しましょう。
複数の保育士が出題者と回答者役で分かれ、見本を示してあげるとより分かりやすいかもしれません。
ジェスチャーゲームのルールを理解している子どもがいる場合は、みんなの前に立ってお手本になってもらいましょう。
子ども同士で教え合ってルールを共有し、決まりを守りながら友だちと遊ぶ楽しさを味わうことは、協調性を養うことにもつながります。
ジェスチャーゲームをアレンジしてみよう
ジェスチャーゲームは汎用性が高いため、年齢に応じてルールを変更したりさまざまなアレンジができます。
【ジェスチャーリレーの遊び方】
1. 子どもをいくつかのグループに分けます。
2. グループごとに、じゃんけんをして出題者の順番を決めます。
3. 1番目の出題者がジェスチャーをしたら、他の子どもたちが回答します。
4. 正解したら出題者は2番目の子どもと交代します。
5. 1番早く全員がジェスチャーし終わったグループの勝ちです。
出題者が一人ひとり交代するため全員がジェスチャーを楽しめます。
友だちみんなのジェスチャーを見ることができるので、飽きることなくゲームを進められるでしょう。
【お題を複数掛け合わせてみよう】
ゲームのルール自体は変わりませんが、2つ以上のお題を出題する方法です。
● バナナを食べるサル
● 歯を磨くうさぎ
● ラーメンを食べる保育士
● 酔っ払ったお父さん
● テレビを見るウルトラマン
難しすぎるお題を出題すると、ジェスチャーする側も答える側も分からず、ゲームが進まなくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。
最初は単純で簡単なお題を何問か出して、最後の方だけ難しくするなどバランスを見ながら調整してみてください。
ジェスチャーゲームを採用するねらい
ジェスチャーゲームを行うねらいは主に3つあります。
● 全身を使ってお題を表現することで表現力が身につく
● ゲームを通して友だちとの関りを楽しみコミュニケーション力を育む
● お題をイメージしたり考えたりすることで思考力が養われる
ジェスチャーゲームは声に出せない分、友だち同士で意思疎通を図らなければならないため、自然とコミュニケーションを深めていくことができます。
「どう表現したら相手に伝わるかな」「友だちは何を伝えようとしているのだろう」と、さまざまな視点で物事を考えながら遊ぶことができるので、相手の気持ちを考えるきっかけにもなるでしょう。
また友だちのジェスチャーを見ることで、自分にはない表現方法を知り、色々な解釈があることも学べそうです。
年齢別の盛り上がるジェスチャーゲームのお題
ジェスチャーゲームを行うにあたって重要なことはお題の内容です。
簡単すぎても飽きてしまいますし、難しすぎるとゲームが進みません。
年齢によって難易度を変え、みんなで楽しめるジェスチャーゲームを行いましょう。
3歳児:簡単に表現できるもの
3歳児のお題には、ジェスチャーで伝えやすい特徴的な動物、虫、人、アニメキャラクターなどが良いでしょう。
ルールが分かるようになってきたとは言っても、3歳児はジェスチャーしながらつい動物の鳴き声や、キャラクターの決め台詞などを言ってしまうことがあります。
最初のうちは「お題さえ声に出さなければOK」とルールを変更して行っても良いかもしれません。
● うさぎ
● ぞう
● サル
● ゴリラ
● ニワトリ
● カエル
● ヘビ
● ちょうちょ
●アンパンマン
●ミッキー
●おばけ
4歳児:幅広い範囲でお題を選ぼう
4歳頃になると、3歳に比べてより複雑な体の動きができるようになってくるのでジェスチャーでの表現も上手になってきます。
また、イメージ力も育ってくるので少し難しい動作をするお題を取り入れてみても良いでしょう。
ジェスチャーをする子どもがお題をうまく表現できない時は、保育士が動いて動作のヒントを出してあげるとスムーズに進みます。
回答者側の子どもがなかなか正解にたどり着けない場合は、「ボールを使った遊びだよ」「お歌のときに使うものだよ」など助言するのもありです。
● 歯を磨く
● 電話する
● 車を運転する
● 料理をする
● 野球
● サッカー
● テニス
● バスケットボール
● 水泳
● ピアノ
● 太鼓
● カスタネット
5歳児:少し難しいお題に挑戦しよう
5歳児にはこれまでよりも難易度が高いお題に挑戦してもらいましょう。
年長児にもなるとさまざまな事柄に興味を持つようになるため、テレビや本などで見たものも知識として覚えていたりします。
子どもなりに想像力を膨らませ、工夫してジェスチャーで伝えようとする姿が見られるでしょう。
5歳児は制限時間を設けて、どこのグループが1番多く正解したかを競っても楽しめます。
● 掃除
● 読書
● ギター
● トランペット
● お医者さん
● お寿司屋さん
● 流行りの芸人
● 相撲
● ボクシング
● ダンス
● スキー
● 自転車
保育活動にジェスチャーゲームを取り入れて盛り上がろう
保育園で楽しめるジェスチャーゲームの基本的な遊び方と、ねらいや年齢別のお題について紹介しました。
ジェスチャーゲームは声を出さず身振りだけで伝えるゲームなので、子どもの想像力や表現力を養います。
ゲームに慣れてきたらアレンジしたり難易度を上げるなど工夫して楽しんでください。
ぜひ保育活動にジェスチャーゲーム取り入れて、子どもの考える力を育んでいきましょう。
記事公開日:2022.01.12
記事更新日:2022.01.12