2022.03.14
手袋シアターを簡単に作ろう!人気の題材や手袋シアターの基礎知識
子どもたちが大好きな手袋シアターは、実は意外と簡単に手作りすることができます。
本記事では、手袋シアターを保育に取り入れるねらいやメリット、誰でも簡単に作る方法や年齢別に向いている題材について解説します。
手作りシアターをより身近に感じ、きっと手作りしたくなるでしょう。
手袋シアターとは
手袋シアターとは、さまざまな題材の登場人物を手袋で表現し、物語や歌を交えながら劇を演じることです。
人形劇の人形を手袋の指で表現するようなもので、保育士が手袋をはめてお話を進めます。
可愛らしい見た目とコミカルな動きで、手袋シアターは子どもたちに根強い人気があります。
ここでは手袋シアターのねらいやメリットなどについて解説します。
手袋シアターのねらい
手袋シアターには以下のようなねらいや効果があります。
手袋シアターのねらい①:物語に興味を持つ
手袋シアターは絵本や紙芝居と違い動きがあります。
そのため、何度も読んだことのあるようなお話でも手袋シアターで見るとより興味を持つことができます。
また、手袋シアターには歌を含む題材も多くあるので、お話を見たり聞いたりするだけでなく子ども自身が参加できるという楽しみもあります。
手袋シアターのねらい②:想像力が豊かになる
手袋シアターはさまざまな仕掛けを作ることができます。
例えば、読み聞かせの題材として定番の「おおきなかぶ」では、かぶが抜けたタイミングに合わせて隠していた大きなかぶを引き抜くように演出します。
すると、子どもは本当にかぶが抜けたような達成感を得ることができます。
また、このお話には「よいしょ、よいしょ」「うんとこしょ、どっこいしょ」などの掛け声もあるので、子どもたちも声を出しながら参加できます。
このように、子どもたちがびっくりするような演出をすれば次に何が起こるかを想像しながら期待して待ち、最後まで劇を楽しむことができるでしょう。
手袋シアターのねらい③:ごっこ遊びや劇遊びに発展する
手袋シアターは手袋の指1本1本にキャラクターが存在します。
この仕組みを真似て、子どもたちは普段の遊びの中でぬいぐるみに役をつけてごっこ遊びをするようになります。
また、子ども自身が何かの役になりきって劇遊びをするなど、手袋シアターがきっかけでさまざまな遊びが展開されることが期待できます。
この他にも、手袋シアターには以下のようなねらいがあります。
● お話を理解する力を育む
● 静かに座って集中することに慣れる
手袋シアターは、子どもの感受性や表現力を育む上で欠かすことのできない教材ですから、ぜひ保育に取り入れましょう。
手袋シアターのメリット
手袋シアターは保育士にとってもメリットがあります。
● 身近な素材で作れる
● 材料を安く揃えることができる
● かさばらないので持ち運びに便利
● 一度作れば何度でも使え、長く活躍する
材料については後ほど説明しますが、手袋シアターを作るのに必要な素材は100円ショップなどでも簡単に手に入れることができます。
また、糸のほつれなどを定期的にメンテナンスすれば何度でも使うことができるので、一度作れば保育の場面で長く活躍します。
手袋シアターの簡単な作り方
魅力やメリットがあるとわかっていても、手作りするとなると難しい、手間がかかるといったマイナスのイメージを持たれやすいのが手袋シアターです。
しかし、材料や手順がわかれば意外と簡単に作ることができます。
手袋シアターを作るのに必要な材料
● 手袋
● フェルト生地
● 裁縫セット
● はさみ
● グルーガン
● グルースティック
● 布用ボンドなど
手袋シアターを作るためにはそれほど多くの材料を必要としません。
材料はわざわざ手芸店に行かなくても100円ショップで揃えることができ、費用を安く抑えることができます。
フェルトはお話の登場人物に、舞台の役割を果たす手袋はお話のイメージに合うものをそれぞれ選ぶようにしましょう。
手袋シアターの基本的な作り方
手袋シアターを作る基本的な工程は以下の通りで、特に複雑な工程はありません。
1. フェルトを切る
2. フェルトを縫い合わせる
3. 手袋にフェルトを貼り付ける
手袋シアターを作る際に気を付ける3つのこと
手袋シアターを作る際に意識しておきたい3つのポイントを紹介します。
難しい題材を選ばない
子どもの年齢によって選ぶ題材も異なりますが、手袋シアター初心者の方はできるだけ難しい題材を選ばないようにしましょう。
具体的にはフェルトを切ったり縫ったりする工程が少ないものや、細かいパーツを必要としない題材がおすすめです。
一度作ると難易度や自分のスキルがわかるので、次回以降は少し難易度を上げるというように、徐々にレベルアップするのがおすすめです。
市販品を購入するのもあり
裁縫が苦手、とにかく時間がない、急いで作らなければならないなどの理由がある方は、便利なアイテムを利用して負担を軽くしましょう。
例えば、トイクロスです。
これは、マジックテープがくっつく生地を使用している手袋なので縫う手間を軽減できます。
また、どうしても手作りにこだわる必要はありません。
最近では、「amico」というサイトで元幼稚園の先生が手作りしている手袋シアターを購入することもできます。
クオリティが高く可愛らしいので、まずは購入して作り方を参考にしてみるのも良いでしょう。
上手に作ろうと思わずに楽しんで作ろう
手袋シアターは細かい作業を必要とするのでミシンではなく手縫いで作るのが基本です。
最初から完璧に作ろうとすると、慣れない裁縫に苦戦して挫折してしまうかもしれません。
少し縫い方にムラがあっても、キャラクターの顔が歪んでしまっても、子どもたちはきっと喜んでくれます。
あまり気負いしないで作ること自体を楽しむ余裕を持ちましょう。
簡単に作れる手袋シアターの人気題材
ここでは、簡単に作れる手袋シアターの題材を乳児・幼児クラス別に紹介します。
乳児クラス(0~2歳児向け)
乳児クラスには以下のような題材の手袋シアターが向いています。
乳児クラス向け手袋シアター①:どんないろがすき
教育テレビで取り上げられている題材なので知名度が高く、ほとんどの子どもが歌えます。
クレヨンのキャラクターを5色用意しますが、フェルトの色を変える以外の作り方は同じなので手袋シアター初心者でも比較的作りやすい題材です。
乳児クラス向け手袋シアター②:おはながわらった
馴染みのある童謡で、ゆったりとしたテンポが心地よい歌です。
指に付ける花ははっきりとした色でインパクトのあり、可愛らしいものにしましょう。
鈴など音の鳴るものを付けると子どもの興味をより引くことができます。
幼児クラス(3~5歳児向け)
幼児クラスには以下のような題材の手袋シアターが向いています。
幼児クラス向け手袋シアター①:キャベツのなかからあおむしでたよ
青虫の家族が順番に出てくるお話で、子どもたちはその動きに夢中になります。
わかりやすいように、お父さんならネクタイ、お母さんならエプロンというように、家族にはそれぞれ特徴となる小物を付けるとわかりやすいです。
最後にはちょうちょが出てくる大きな仕掛けもあるので作りがいがあります。
幼児クラス向け手袋シアター②:3びきのこぶた
手作りする手袋シアターとしては難易度が高い題材です。
特に、話が進むにつれて出てくるさまざまな種類の家を作るのが大変かもしれません。
しかし、一度作れば長く使えて子どもたちの反応も良い題材なので、チャレンジしてみてもいいかもしれません。
子どもの年齢や保育士のスキルに合わせて手袋シアターを簡単に作ろう!
手袋シアターをより身近に感じ、作ってみたいという気持ちがわいてきたのではないでしょうか。
手袋シアターは材料が手に入りやすく、題材次第では無理なく簡単に作ることができます。
まずは子どもにあった題材を選び、楽しみながら作ることを大切にしましょう。
記事公開日:2022.03.14
記事更新日:2022.03.14