Ohanaトップ|保育のこと|保育のきほん,就職・転職|保育士の職務経歴書を正しく書くために知っておくべき基礎知識と注意点

search SEARCH

clip CLIP

2022.03.14

保育士の職務経歴書を正しく書くために知っておくべき基礎知識と注意点

保育士の職務経歴書を正しく書くために知っておくべき基礎知識と注意点

保育士の転職の際に必要となる職務経歴書を正しく書くためには、記載項目や作成方法の基本的な知識を知っておくことが大切です。

今回は保育士の職務経歴書の書き方押さえておきたい注意点を紹介します。

転職を考えている保育士さんはぜひ参考にしてください。

職務経歴書と履歴書の違い

職務経歴書と履歴書は一見似たようなものに思われがちですが全くの別物です。

履歴書は基本的なプロフィールや志望動機を記載するのが一般的ですが、職務経歴書には前職で経験してきたことや、これまで身に付けてきたスキルや知識を書きます。

書類選考や面接の際に履歴書の用意は必須である一方、職務経歴書は必ずしも提出を求められるものではありません。

ですが、職務経歴書があると今までのキャリアを存分にアピールできますので、履歴書とセットで提出する人が多いでしょう。

職務経歴書という名前の通り、職歴に焦点を当てて具体的に職務内容などを書くのが職務経歴書です。

保育士の場合、自分が担当してきたクラスのことや、担任としてどのような業務に携わってきたかなど、履歴書には書ききれないようなことを詳細に記載します。

履歴書は一目で経歴の概要が分かるものであるのに対し、職務経歴書はこれまでの経験からどのような能力を身に付けてきたのかをアピールするものという違いがあります。

保育士の職務経歴書に記載必須の項目

履歴書はある程度フォーマットが決まっていますが、職務経歴書に関しては自由に記載して構いません。

しかし、基本的な記載項目はありますので書き忘れることのないよう注意しましょう。

保育士の職務経歴書に記載する主な項目は以下の通りです。

● タイトル、日付、名前など

● 職務概要

● 職務経歴

● 取得資格

● 知識やスキル

● 自己PR

職務経歴書なので職歴の記載はもちろん必須ですが、どのような形式の職務経歴書を作成するにしても、日付と名前は忘れずに記載しましょう。

取得資格やスキルは任意項目ではありますが、一般的には書かれることが多く、保育士の場合は資格の有無も重要なので書くことをおすすめします。

保育士の職務経歴書の書き方

2

職務経歴書を作成するときの書き方を詳しく解説します。

保育士の職務経歴書ならではの内容もありますので把握しておきましょう。

タイトルや氏名はまず目につく部分

一番上に「職務経歴書」というタイトルを入れます。

フォントサイズを大きめにし、太字で書くと目立つでしょう。

日付や氏名はタイトルの下に右寄せで記入します。

職務経歴書の日付は郵送の場合は投函日、持参する場合は当日の日付にしておきましょう。

職務概要は簡潔に書く

概要欄にはこれまでの職務経歴を要約したものを記入します。

職歴が多い人は短くまとめるのが難しいかもしれませんが、概要欄の文章は長くなりすぎないよう5行程度で書くのがポイントです。

職務経歴は時系列に沿って書くのが基本

職務経歴書は「編年体形式」「逆編年体形式」「キャリア形式」の3種類がありますが、時系列に沿って経歴を記載していく「編年体形式」が一般的です。

以下は、職務経歴書に記載すべき項目です。

● 在籍期間

● 雇用形態

● 園の形態

● 園児数・従業員数

● 職務内容

在籍期間は「20〇〇年〇月〜20〇〇年〇月(〇年〇ヶ月)」と書きましょう。

和暦と西暦は統一して記載してください。

勤めていた園の名前は「社会福祉法人〇〇保育園」「株式会社〇〇保育園」など、運営元の法人名から正式名称で記載する必要があります。

保育士の職務経歴書には担当していたクラスの年齢や、担任・副担任などのポジションも書いておくと良いでしょう。

職務内容欄には、勤めてきた園でどのような経験を積んできたのかを詳細に記載します。

書き方に決まりはありませんが、携わってきた業務を一旦全て洗い出し、整理してからまとめるのがポイントです。

主任など園の管理職などを経験してきたベテラン保育士さんの場合は、マネジメント能力も大きなアピールポイントになります。

また、経験やスキルを箇条書きにするだけでなく、仕事で工夫した点実践してきた内容なども書き、仕事に対する姿勢や意欲を伝えましょう。

ただ、ここではあくまでも前職での職務内容を書く欄なので、志望動機のような文章にならないように注意してください。

取得資格でアピールする

保育士の転職に活かせる資格は必ず記載しましょう。

保育士資格はもちろんですが、この他にも例を挙げると以下のようなものがあります。

● 幼稚園教諭免許

● TOEICの点数

● チャイルドマインダー

● リトミック指導者

● 絵本専門士

● 食育スペシャリスト

保育士資格や幼稚園教諭免許など、転職に必須の資格から順に書きます。

英語教育に力を入れている園ではTOEICなども有利になることがありますので、忘れずに記入しましょう。

スキルや特技は自分の得意なことでOK

保育士の仕事に役立たせることができるスキルや特技もアピールポイントになります。

例えば、ピアノ・楽器・裁縫・習字・絵画・運動・料理・パソコンなどが得意な人は職務経歴書に記載しておくとプラスの評価につながるかもしれません。

特にピアノや楽器など小さい頃から習っていて経験年数が長い場合は「〇年習っています」と具体的に明記しましょう。

また、保育士はパソコンでの書類作成も多いので「Excel・Word・PowerPointでの資料作成可能」と書いておくと、分かりやすく伝えることができます。

自己PRは熱意が伝わるよう具体的に

自己PR欄では、前職での保育経験でのエピソードなどを交えて具体的にアピールすることが大切です。

これまでの仕事でどのようなことを学んだのか、それを応募先の園でどのように活かしていけるのかを300文字程度でまとめます。

「うちの園で働いてくれたら活躍してくれそう」と採用担当者に思ってもらえるよう、前向きな言葉で自分の強みをアピールしましょう。

箇条書きと文章どちらもでも構いませんが、読み手に分かりやすいよう配慮して書くことが大切です。

志望動機は履歴書に記載してあれば書かなくても問題ない

基本的には履歴書に志望動機欄がありますので、そこをしっかりと埋めていれば職務経歴書では書かなくても問題ありません。

しかし、履歴書の欄では書ききれなかった場合や、職務経歴書の内容に絡めてアピールしたい場合などは、改めて志望動機を書いても良いでしょう。

職務経歴書に志望動機を書く場合は、300文字前後で収めるのがベストです。

今まで築いてきたキャリアと志望動機に一貫性があると、採用担当者の心に刺さります。

書かないことで印象が悪くなることはありませんが、上手に書くことができればプラスのイメージにつながる可能性があるでしょう。

また、応募先の園の特徴や保育方針などをホームページなどで調べることで、どのような人材を採用したいのかが見えてくるかもしれません。

志望動機を書く際は園のことを事前にしっかりとリサーチし、理念や保育活動について理解しておくことが重要です。

退職理由は必要があれば記載する

退職理由は職務経歴書に必須ではありませんが、短期間で辞めている場合や転職回数が多い人などは、前向きな理由を具体的に記載しておくと採用担当者に良い印象を与えることができます。

例えば、給料面で不満があって辞めた場合は「自分の能力を評価してもらえる園でキャリアアップを図りたいため」、人間関係で辞めた場合は「周りと連携を取りながら成長できる環境で働きたいため」などです。

また、引っ越しや親の介護などやむを得ない理由で退職している場合は、「一身上の都合」と書くのではなく、理由をそのまま記載した方が良いでしょう。

保育士の職務経歴書を書く際の注意点

3

保育士が職務経歴書を作成する際の注意点について解説します。

簡潔で分かりやすい見た目を意識する

職務経歴書は履歴書と違って、決まったフォーマットがありません。

インターネットなどで探すとたくさんのひな型が出てくるように、基本的にはどのような書き方をしても問題のないものです。

なので、ぱっと見たときに分かりやすく重要なポイントを簡潔に書くことが大切です。

保育士は、日々の業務でおたよりなどさまざまな書類を作成しますので、書類作成能力も見られているかもしれません。

見出しをつける、太字を使う、表を用いるなどして自分なりにレイアウトを工夫すると良いでしょう。

パソコンで作成することが多いと思いますので、変換ミスや誤字などにも注意してください。

枚数は2枚程度にまとめる

職務経歴書の用紙は一般的にA4を使用し、2枚程度にまとめます。

文章が長く、枚数が多ければ良いわけではありません。

転職回数が多い人やキャリアが長い人などは枚数が増えてしまうかもしれませんが、できる限り2枚程度に収めましょう。

しかし、1枚だと少ない印象を与えてしまう可能性があります。

経歴があまりない人の場合でも、自己PRや志望動機などをしっかり書いて内容の濃い職務経歴書にしましょう。

また、完成した職務経歴書が2枚以上になった場合はクリップで止めます。

ホッチキスはコピーやファイリングをするときの手間となるため、避けた方が無難です。

保育士は職務経歴書を正しく書いて応募先の園にアピールしよう

4

今回は保育士が職務経歴書を正しく書くための方法や注意点について詳しく解説しました。

職務経歴書は履歴書と違って必ず書かなければならないものではありませんが、書き方次第では相手に良い印象を与えてくれるものです。

園の情報を事前にリサーチし、どのような人材を求めているのかを意識した内容で書けると良いでしょう。

今までの経験やスキルをどう活かしていくのかを分かりやすく簡潔に記載し、自分の強みや魅力をアピールしてください。

記事公開日:2022.03.14

記事更新日:2022.03.14