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2022.03.10

ひな祭りの由来とは?基礎知識や子どもと楽しむコツについて解説

ひな祭りの由来とは?基礎知識や子どもと楽しむコツについて解説

ひな祭りの由来を正しく理解している保育士さんはどのくらいいるでしょうか。

今回は、ひな祭りの由来とあわせて正しい過ごし方やひな祭りにちなんだ遊びを紹介します。ひな祭りに子どもと楽しく過ごすためのコツも解説していますので、保育活動の参考にしてください。

ひな祭りの由来

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ひな祭りと聞くと「女の子のいる家庭がひな人形を出して、ちらし寿司を食べてお祝いする」というイメージを持つ人が多いでしょう。

保育園では男女関係なく、ひな祭りの製作活動を行ったり、ひな祭りの歌をうたうことがあるかと思います。

しかし、なぜ3月3日のひな祭りの日にこのようなお祝いをするのか、由来まで正しく知っている人はあまりいないかもしれません。

ひな祭りにちなんだ保育活動を取り入れようと考えている保育士さんは、一度ひな祭りの由来や意味について理解しておきましょう。

ひな祭りの由来は上巳の節句

ひな祭りは、中国から伝わった上巳(じょうし)の節句が起源だと言われています。

日本では現在、桃の節句と呼ぶ方が馴染みがあるかもしれませんね。

季節の節目である節句の時期は邪気が入りやすいとされていたため、中国では3月3日の上巳の節句のときは川で身を清めたり桃の花で厄を払う習慣がありました。

中国でこのような風習があったこともあり、平安時代の日本で紙の人形(ひとがた)に厄をうつして川に流す「流し雛」が生まれたと言われています。

その後、貴族の子どもの間で紙の人形を使った「ひいな遊び」というおままごとのような遊びが流行しました。

紙の人形「ひいな」と、上巳の節句で使う人形「ひとがた」が合わさり、ひな人形になったのです。

時代の変化とともに紙でできた人形は技術の発展によって立派になり、川に流していた習慣も家の中に飾るものへと変化していきました。

それが今の豪華なひな人形の原型です。現在も地域によっては流し雛を行っているところもあります。

ひな人形は女の子の憧れだったので、ひな人形を飾る上巳の節句は「ひな祭り」として華やかなお祝いをする現代に近い行事になりました。

ひな祭りの意味は女の子の健康を願うこと

ひな祭りは、女の子の健やかな成長と健康を願う意味がありますが、なぜこのような意味になったのでしょうか。

これには、先ほど説明したひな祭りの由来が関係しています。

元々、平安時代のひいな遊びは女の子の遊びだったため、ひな人形は女の子のものというイメージが現代のひな祭りにつながっているのです。

ひな祭りは女の子の初節句としてお祝いするものですが、ひな人形は子どもの身代わりになって厄や病気を引き受けてくれるという意味があります。

ひな祭りの正しい過ごし方

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ひな祭りは日本の伝統行事のひとつです。

正しい過ごし方を知って伝統文化に親しみ、理解を深めましょう。

ひな人形を飾ってお祝いする

本来ひな祭りは、厄を払ったり女の子の健やかな成長を願うためにひな人形を飾ってお祝いするのが正しい過ごし方です。

一番豪華なもので15人のひな人形から成る7段飾りがありますが、最近では3段飾りや段のない2人飾りなどコンパクトなものを選ぶケースが多いようです。

保育園でも本当はひな人形を飾って子どもに正式なひな飾りを見せてあげたいところですが、園にひな人形がなかったり用意するのが難しい場合も多いかと思います。

そのような場合は、製作活動にひな人形作りを取り入れるのもひとつの手です。

空き箱やティッシュの箱を利用して簡易ひな壇を作り、子ども達が作ったひな人形を合わせてひとつの大きなひな飾りを作ってみても楽しいでしょう。

ひな祭りの食べ物を食べる

ひな祭りの食べ物にはそれぞれ意味があり、意味を知って食べることでひな祭りを正しく過ごすことができます。

ひな祭りの習慣で食べられているものは主に以下の5つが挙げられます。

● ちらし寿司…さまざまな食材の華やかさから縁起物としての定番に

● ひなあられ…4色を季節にたとえ1年間の健康を願うもの

● ひし餅…それぞれの色に魔除け・健康・清浄の意味がある

● はまぐりのお吸い物…二枚貝の特徴から良縁の意味がある

● 桃花酒…魔除けの意味や長寿を願うもの

桃花酒は子どもは飲めませんがそれ以外の食べ物、特にちらし寿司やひなあられなどは給食やおやつに取り入れやすいのではないでしょうか。

保育園でひな祭りにちなんだ食べ物を食べるときは、「みんなの健康を願って食べようね」と伝えられると良いかもしれません。

ひな祭りにちなんだ遊び

ひな祭りを楽しく過ごすための遊びを紹介します。子どもの年齢に合わせて、ひな祭りらしい遊びを楽しみましょう。

ひな祭りの歌をうたって楽しむ

ひな祭りにちなんだ歌をうたってひな祭り気分を味わいましょう。

誰もが一度は耳にしたことのある「うれしいひなまつり」は、ひな祭りの定番ソングです。歌詞の中に「三人官女」「五人囃子」「右大臣」など段飾りの登場人物たちが出てくるので、子どもにひな人形の説明をするときに役立ちます。

歌だけでは登場人物のイメージが湧かないかもしれませんので、絵本やペープサートなどを併用するなど工夫してみてくださいね。

ひな祭りの手遊びをする

ひな祭りにぴったりな手遊びに「けっこんしきをあげました」「おめでとうひなまつり」などがあります。どちらも結婚式の歌で振り付けも簡単です。

ひな飾りは宮中の結婚式の様子を表しているものなので、歌は結婚の内容が多いのです。

ひな人形が宮中で結婚式をしているのには、天皇陛下や皇后さまのように幸せな結婚ができますようにという意味が込められています。

子どもに伝えるには少し難しいので、「おひなさまとおだいりさまが幸せになれるよう願った歌だよ」と簡単に伝えられると良いかもしれませんね。

ひな祭りに関係する絵本を読む

ひな祭りがテーマになっている絵本は数多く、0歳児向けから5歳児向けまで幅広い年齢に適したものがあります。

例を挙げると以下のような絵本がありますよ。

● おいしいおひなさま

● おひなさまのいえ

● もりのひなまつり

ひな祭りが楽しみに待てるよう、絵本を読んで子どものワクワク感や興味を引き出しましょう。

子どもにひな祭りの由来を伝えたいときや行事を知ってもらいたいときも絵本の読み聞かせは効果的です。

ひな祭りの製作をする

製作遊びもひな祭りにはおすすめです。紙皿や紙コップ、折り紙やトイレットペーパーの芯など身近な素材でさまざまなひな人形を作ることができます。

なかでも簡単にできる紙コップを使ったひな人形はおすすめです。

紙コップに柄のある折り紙を着物を着ているかのように交差する形で貼り付け、余白の部分にマジックペンで顔や髪の毛を書きます。

おひな様には冠(かんむり)と檜扇(ひおうぎ)を、お内裏様には烏帽子(えぼし)と笏(しゃく)をそれぞれ折り紙で作って貼り付けたらあっという間にひな人形の完成です。

着物には千代紙を使うと、それだけでひな人形らしい仕上がりになりますよ。

子ども達が作ったひな人形は保育室に並べて飾ってくださいね。

乳児クラスでは、手形や足形で作るひな人形が人気です。

絵の具で子どもの手形もしくは足形を画用紙に写し取り、ひな人形の胴体部分として切り取ります。

保育士さんは別でひな人形の顔やパーツを画用紙で作り、胴体に貼り付けたらひな人形の完成です。ひな人形を貼る土台には装飾した紙皿を使用すると良いでしょう。

ひな祭りに子どもと楽しむコツ

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子ども達がひな祭りを楽しむためのコツを紹介します。

ひな祭りの遊びを行う前には一度確認しておきましょう。

活動の前には導入を行う

先ほど紹介したひな祭りの遊びの前には導入を行うと良いでしょう。

例えばひな祭りのクイズを導入として取り入れれば、子ども達の注目を集めることができ、関心を持ってもらいやすくなります。

子どもはクイズが大好きです。保育士さんはクイズを出題して楽しみながらひな祭りについて教えていきましょう。

ひな祭りクイズの例題をいくつか紹介します。

◇問題1

ひな祭りの日に飾るお花は何でしょう? 

①さくら ②もも ③たんぽぽ (正解は②:桃の花は厄を払ってくれるって言われているよ。)

◇問題2

ひな人形は何をしている場面でしょうか?

①結婚式 ②誕生日 ③お遊戯会 (正解は①:おひな様とおだいり様が結婚式を挙げるところだね。)

◇問題3

ひな祭りに食べる甘いお菓子は何でしょう?

①甘納豆 ②ラムネ ③ひなあられ (正解は③:ひな祭りにはひなあられを食べて、みんなが元気に過ごせるようにお願いしようね。)

ひな祭りの意味を分かりやすく伝える

ひな祭りを楽しむためには、子どもにひな祭りの意味を分かりやすく伝える必要があります。保育士さんが直接伝えるのも良いですが、絵本を活用したりパネルシアターやペープサートを使う方法もありますよ。

言葉で伝えるときは「ひな祭りは女の子が健康に過ごせますようにって願う行事だよ。今日はみんなでおひな様を作って楽しく過ごそうね」など、易しい意味にして伝えましょう。

子どもと行事を楽しむためには、ひな祭りに興味を持ってもらうことが大切です。

ひな祭りの由来を知って子どもと楽しく過ごそう

今回はひな祭りの由来と正しい過ごし方について紹介しました。

ひな祭りは中国の上巳の節句が由来とされ、現代に至るまであらゆる変化を遂げながら、女の子の成長を願う現代のひな祭りになりました。

最近は家庭でもひな人形を飾ることが少なくなってきているので、保育園では子ども達にひな祭りの行事を知ってもらうために、ひな祭りにちなんだ楽しい遊びを取り入れてください。

子どもと楽しむポイントをおさえて、ワクワク楽しいひな祭りを過ごしましょう。

記事公開日:2022.03.10

記事更新日:2022.03.10