2022.01.13
保育で使えるダンボール遊びのやり方や採用するねらいについて
まずはダンボール遊びの具体的なやり方について紹介していきます。
ダンボール遊びが子どもの遊びに適している理由についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ダンボールを使った遊び方を紹介
それではさっそく保育園でのダンボール遊びを乳児と幼児別に分けて紹介していきます。
0歳児・1歳児・2歳児におすすめのダンボール遊び
まずは乳児におすすめのダンボール遊びを見ていきましょう。
乳児向けダンボール遊び(1):トンネル
トンネルの中をハイハイすることで、全身を使ってたくさん動くことができます。
ダンボールを繋ぐだけでできるダンボールトンネルを乳児の遊びに取り入れてみましょう。
【作り方】
1. ダンボールの上下を開いたものを複数用意し、ダンボール同士をつなぎ合わせます。
2. 必要な長さ分になるまで繋いだら完成です。
【遊び方】
普通にハイハイして通るだけでも楽しいですが、側面に窓を付けたり外観を折り紙などで装飾しても良いでしょう。
子どもの年齢に合わせてトンネルを長くすることで、幅広い年齢の子どもが楽しめるのではないでしょうか。
乳児向けダンボール遊び(2):すべり台
丈夫なダンボールは乳児向けのすべり台になります。
【遊び方】
大きめのダンボールを用意し、強度を上げるため2つに折ってガムテープで開かないように固定します。
台やマットなどの上に乗せて傾斜を作ったら簡易すべり台の完成です。
本格的なすべり台は作るのが大変なので、乳児向けであればダンボールを傾けるだけのすべり台でも十分楽しめます。
乳児向けダンボール遊び(3):電車ごっこ
ダンボールを使った電車ごっこは保育園でよく遊ばれています。
【遊び方】
つぶす前のダンボールをそのまま電車として使用し、前側にひもを取り付ければ子どもを乗せて電車ごっこを楽しむことができます。
保育士がひもを引っ張って遊ぶ電車ごっこは0~1歳児におすすめです。
2歳児であれば、ダンボールの底を切り取ったタイプの電車が良いかもしれません。
ダンボールの中に入り自分で電車を持ち上げて移動するので、自由に動き回ることができます。
ダンボールの外側に窓やタイヤなどを書いて、より電車らしく見えるようにしましょう。
乳児向けダンボール遊び(4):キャタピラー
ダンボールで作るキャタピラーは、年齢問わず楽しめる運動遊びです。
ハイハイする乳児にもおすすめですのでぜひ取り入れてみてください。
【作り方】
1. ダンボールを切り開いて一枚の状態にし、切れ目部分が見えなくなるようガムテープで覆います。
2. 1をもう一つ作り、2枚のダンボールを長い1枚になるように繋ぎ合わせます。
3. 両端を繋げて輪っか状にしたら完成です。
【遊び方】
キャタピラーの中に入ってハイハイして前に進みます。
大きめに作れば保育士が一緒に入ることができますので、子どもとスキンシップを取りながら楽しめますよ。
3歳児・4歳児・5歳児におすすめのダンボール遊び
続いて幼児におすすめのダンボール遊びについてまとめました。
幼児向けダンボール遊び(1):ビー玉迷路
ビー玉迷路は少し難しい遊びなので幼児におすすめです。
【作り方】
1. 迷路の土台をダンボールで作成します。子どもが手に持てるサイズで作りましょう。
2. 土台の中にダンボールの仕切りを複数入れて、迷路を作ります。
3. ゴールとスタートが分かるようにペンで書いておきましょう。
【遊び方】
ビー玉をうまく操作しながら転がして、ゴールを目指します。
力加減を調整するためのコントロール力や、集中力を高める効果がある遊びです。
ダンボールの仕切りは工夫して設置しましょう。行き止まりを作っても楽しいかもしれません。
幼児向けダンボール遊び(2):ダンボールフリスビー
ダンボールで作ったフリスビーを穴に入れる遊びです。
【作り方】
1. 大きめのダンボールの一面にマジックペンで的の穴を書きます。
2. 的の部分をカッターで切り抜きます。
3. ダンボールを箱状に組み立てたら的の完成です。
4. フリスビーは、紙皿などを型にしてダンボールを丸い形に切り取ります。
同じものを20~30枚程度作ります。
5. フリスビーは1枚だと軽くて飛びにくたいめ、2~3枚を重ねてボンドで貼り合わせます。
【遊び方】
フリスビーを的の穴めがけて投げ、誰が一番多く入れることができたか競っても楽しいでしょう。
的は複数用意したり、キャラクターの口にするなどアレンジしてみても良いかもしれません。
フリスビーを投げる位置は年齢によって変えてみてください。
幼児向けダンボール遊び(3):パズル
ダンボールで子どもが喜ぶパズルを作成することができます。
子ども自身が描いた絵でオリジナルパズルを作ってみましょう。
【作り方】
1. 子どもに絵を描いてもらいます。絵を描く画用紙はダンボールより小さいサイズにしてください。
2. 同じ大きさに切り取ったダンボールを2枚用意し、1枚に絵を貼り付けます。
3. 絵に沿ってダンボールを切り抜き、切り抜いた外側の枠を土台となるもう1枚のダンボールに貼り付けます。
4. 絵をパズルのように切り取って、土台にはめたら完成です。
【遊び方】
通常のパズルのようにピースを土台にはめ込んで遊びます。
3~4歳の子どもで絵を描くことが難しい場合は、ぬり絵を用意してあげても良いかもしれません。
ピースは好きな大きさに切り取ることができるので、年齢によって難易度を調整できます。
保育の現場でダンボール遊びを採用するねらい
保育士さんであれば一度はダンボールを使った遊びを子ども達と行ったことがあるのではないでしょうか。
それほど保育の現場ではダンボールが重宝されています。
保育活動にダンボール遊びを取り入れるねらいについて見ていきましょう。
● ダンボールの特性を知って遊びに活かす
● ダンボールを使った制作活動を行い表現力を養う
● ダンボール遊びを通して全身運動を行う
● ダンボール遊びの中で友達と協力して遊んだりイメージを共有する
ダンボール遊びは全身運動から指先を使った制作活動まで幅広い遊びに活用できます。
年齢によってねらいは変わりますが、子どもの発達状況に適したダンボール遊びをたくさん取り入れて、遊びを展開していけると良いですね。
なぜダンボールが遊びに適しているのか?
ダンボールは荷物の梱包資材としてよく使われ、処分されることが多いものですが、適度に強度があるので子どもの遊び道具に適しています。
サイズも小さいものから大きいものまで種類がたくさんありますので、遊びの幅も広がるでしょう。
小さいダンボールしか手元になかったとしても、ガムテープなどで繋ぎ合わせればトンネなど大きな遊び道具を作るための材料になります。
また、乳児期の子どもなら大きめのダンボールに体ごとすっぽり入りますので、それだけでも電車ごっこや新聞紙プールとして活用できます。
ダンボールは0~5歳と幅広い年齢の子どもの遊びに活かすことができる魅力的な素材です。
ダンボール遊びを上手に取り入れて子どもの発達を促そう
保育で使えるダンボール遊びのアイデアとあわせて、ダンボール遊びが子どもに適している理由やねらいについて紹介しました。
乳児から幼児まで楽しめるダンボール遊びは、工夫次第でさまざまな遊びに発展させていくことができます。
ダンボールひとつで運動遊びや製作遊びが楽しめますし、集団での遊びを行う際にもダンボール遊びは役立ちます。
ねらいを押さえた上で、保育活動にダンボール遊びを取り入れていきましょう。
記事公開日:2022.01.13
記事更新日:2022.01.13