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2021.12.28

お正月の由来・起源とは?子供にお正月文化を教えよう!

お正月の由来・起源とは?子供にお正月文化を教えよう!

冬休み前やお正月明けは保育園でもお正月にまつわるものを食べたり、遊びを取り入れたりするのではないでしょうか。

年末に子どもと一緒にお正月を迎える準備をしたり、お正月の由来を分かりやすく伝えて、楽しく過ごしましょう。

お正月の由来・起源とは?

まずは、お正月の由来や起源について解説します。

日本のお正月では、新年に年神様(としがみさま)をお迎えして一年の無病息災を願う風習があります。

子ども達にもお正月のしきたりとその意味を教えて伝統行事に興味を持ってもらいましょう。

お年玉はお年魂という意味であることを知ってもらおう

現代におけるお年玉は、親や親戚から子どもにお金を渡す習慣のことを指すと思いますが、元々は年神様の年魂(としだま)が授かったお餅を配っていたのがお年玉の起源と言われています。

一年に一度お金がもらえる嬉しいお年玉ですが、子ども達にはありがたさを感じてもらえるよう、お年玉の本来の意味を教えていきたいですね。

おせちには縁起物がたくさん詰められている

おせち料理は年神様にお供えするために作られる料理です。

おかずの品それぞれに意味があります。

 ● 黒豆はまめに健康に過ごせるように

 ● 昆布巻きは「よろこぶ」の語呂合わせ

 ● 田作りは五穀豊穣

 ● 数の子は子孫繁栄

これらの縁起物の食べ物を「福が重なるように」という願いを込めて重箱に詰めます。

おせちは年末に準備するのが一般的ですが、これは年神様がやってくる新年に台所を騒がしくしないよう煮炊きを慎むためです。

お雑煮のお餅には年神様が宿っている

お雑煮は元旦におせち料理と一緒に食べることが多いかと思いますが、本来お雑煮に使うお餅は正月飾りの鏡餅を使用していました。

1月11日の鏡開き以降にその年の無病息災を願って鏡餅を割り、年神様の年魂をいただく風習がお雑煮です。

今では醤油ベースの関東風、白味噌仕立ての関西風と、地域によってお雑煮の味付けに違いがあるのが面白いですね。

年賀状は年始回りを簡単にしたもの

古くから日本では、お正月になると親しい人の家に出向いて新年の挨拶をする習慣がありましたが、遠方の人など直接挨拶に行くのが難しい人には手紙を出すようになりました。

これが年賀状の起源と言われています。今では親戚や友人などお世話になった人たちへの挨拶とともに感謝の気持ちや近況を伝えるために書かれています。

お正月文化を子供へ教えよう!お正月の過ごし方

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お正月の期間は1~3日までの三が日を指すことが多いですが、実際は明確に決まっていません。

元々は1月の1ヶ月すべてがお正月だったこともあり、保育園では年明けにお正月気分を味わえるような保育活動を取り入れることが多いのではないでしょうか。

お正月の習慣は絵本ペープサートを活用して子どもに分かりやすく伝える方法もありますが、遊びを通して日本の伝統文化に親しんでもらうのも良いでしょう。

お正月遊びを楽しもう

時代とともに子ども達がお正月遊びをする機会は減ってきているため、保育園では正月遊びをたくさん取り入れて子どもに伝承遊びを知ってもらう機会を作りましょう。

お正月遊びの一例を紹介します。

【凧揚げ】

折り紙やビニール袋に紐を付ければ簡易凧の完成です。

園庭で思い切り走りながら自分で作ったオリジナルの凧を飛ばして楽しみましょう。

風が吹くタイミングを見計らって友達と協力しながら遊ぶことができます。

【こま回し】

こまはいろいろな種類がありますが、ペットボトルのキャップを利用したこまは子どもでも回しやすく、よく回転するためおすすめです。

誰が一番長く回せるか勝負したり、こま同士ぶつけて最後まで残る人を競ったりして、友達と盛り上がりましょう。

他にもこまの中央に紐を通して勢いよく回転させる「ブンブンごま」というものもあります。

工夫次第で身近な素材が楽しい伝承遊びの道具になりますので、ぜひ保育で活用してみてください。

餅つきで盛り上がろう

餅つきで使う臼や杵はなかなか見る機会がありませんので、子ども達に直接触れさせて餅つきの伝統行事を体験してもらいましょう。

友達と一緒に作る楽しさや、できたてのお餅のおいしさを味わうことができます。

餅つきの前にお餅に関する絵本の読み聞かせをしたり、手遊び歌を導入にすることで、子どもはより行事に興味を持ってくれるかもしれません。

お正月を迎えるためにやること4つ!

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お正月の由来となっている年神様を迎え入れるためには準備が必要です。

気分良くお正月を迎えるために年末にしておくべきことを4つ紹介します。

大掃除をして清々しい気持ちで年神様をお迎えしよう

年末になると子ども達と一緒に大掃除をする園もあるかと思います。

大掃除は年神様を迎えるための「すす払い」が由来ですが、きれいな状態の部屋でお正月を迎えると、より年神様の恩恵がいただけると言われています。

子ども達には「お正月すてきな神様がやってくる前に、保育室をきれいにしておこうね」と伝えられると良いでしょう。

門松は神様を招くための目印

年神様が迷わず家にやってこれるよう目印として飾られるのが門松です。

そのため門松は家の門や玄関前に飾ります。古くから松は神様が降りてくるための依り代(よりしろ)と考えられてきました。

一般的に門松は玄関先に2つ置きますが、必ずしも2つでなければならない決まりはありません。

保育園では制作活動で門松を作ることが多いのではないでしょうか。

トイレットペーパーの芯や折り紙などで簡単に作ることができますので、冬休み前の活動に取り入れてみましょう。

しめ縄は神聖な場所を表すもの

しめ縄は、年神様をお迎えする神聖な場所であることを示すために飾られるものです。

年神様に来ていただけるよう、お部屋をきれいにしておきましたという証でもあります。

きれいにした家に不浄なものが入らないよう、玄関や神棚に飾りましょう。

しめ縄作りも保育園での製作あそびにぴったりです。

クラフト紙や毛糸など身近な素材が縄の代わりになりますよ。

保育園で作った門松やしめ縄は自宅に持って帰ってもらい、お正月に飾ってもらえると良いですね。

鏡餅には神様が宿っている

鏡餅は年神様へのお供え物として年末に飾っておくものです。

かつて鏡は神様が宿るものと考えられていた時代があり、昔の鏡は銅鏡と呼ばれる丸い形をしたものでした。

神聖なものとして扱われていた銅鏡を餅で表すようになったことが鏡餅のはじまりです。

門松・しめ縄・鏡餅などの正月飾りは、関東では1月7日関西では1月15日に片付ける風習があります。

地域によって多少前後しますが、小正月にどんど焼が行われることが多く、片付けた正月飾りは神社やお寺で焼いてもらうのが一般的です。

保育園によってはどんど焼きを行事として行うところもあるかもしれません。

保育室で飾っていた正月飾りを焼いて、煙とともに年神様が帰っていくことを子ども達に教えてあげられると良いですね。

子どもにお正月の由来を知ってもらおう

お正月にはさまざまな風習がありますが、その全てに由来や起源があることが分かりました。

子ども達はお正月の由来を知ることで、これまで以上に特別で楽しい行事に思えるようになるかもしれません。

保育園では年末に大掃除をしたり休み明けにみんなでお正月遊びを楽しんで、日本の文化に親しんでもらえるよう工夫していきましょう。

記事公開日:2021.12.28

記事更新日:2021.12.28