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2021.11.30

【最新版】保育士の平均給料・年収は?地域や施設による違いを解説

【最新版】保育士の平均給料・年収は?地域や施設による違いを解説

これから保育士を目指そうと考えている人や、今保育士として働いている人は「保育士の平均給料ってどのくらいなんだろう?」と気になるのではないでしょうか。

保育士の平均給料と年収について最新データを参考にして、詳しく紹介してきます。

保育士の平均給料はどれくらい?

ではさっそく、保育士の平均給料と年収について紹介します。

厚生労働省が公開している「賃金構造基本統計調査」によると、2020年度の保育士平均給料は以下のようになります。

※「きまって支給する現金給与額」とは、社会保険料などを差し引く前の額です。

※年収は、賃金構造基本統計調査の「きまって支給する現金給与額×12」に「年間賞与その他特別給与額」を足したものです。

※上記は男女計、平均年齢37.6歳、勤続年数7.7年の場合のデータです。

[参考]e-Start(政府統計の総合窓口):賃金構造基本統計調査 / 令和2年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

最新の統計調査から、保育士の平均給料は約25万ということが分かります。

しかし、所得税や社会保険料を差し引くと、手取り額は20万円程になると考えられます。

そう考えるとやはり、保育士の給料は決して良いとは言い難いのが現状です。

保育士は、長時間勤務に加えて重労働なので、なおさら「給料が見合っていない」「安すぎる」と言われる原因となっています。

【都道府県別】保育士の平均給料

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続いて、保育士の平均給料を都道府県別で見ていきましょう。

下記表は厚生労働省による2019年度の都道府県別賃金構造基本統計調査をもとにしています。

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[参考]e-Start(政府統計の総合窓口):2019年度都道府県別賃金構造基本統計調査

地域によって給与や年収に差があることが分かるのではないでしょうか。

平均給与が一番高い東京は29万円なのに対し、新潟は19万円です。

比較すると毎月の給料で10万円もの差が出てくるので、年収で見ると100万円以上開きがあることになります。

ただし、調査結果は毎年異なりますし変動も大きくありますので、参考程度に確認してください。

【施設別】保育士の平均給料

住んでいる地域以外にも、保育士の給料は施設によって違いがあるのでしょうか。

保育園でも公立・私立と種類がありますし、最近では認定こども園なども数多くあります。

「同じ保育士として働くなら給料が高い施設の方が良い」と思うのは当然です。

施設別の保育士平均給料をも見てみましょう。

※月額平均給与には賞与の1/12が含まれています。

[参考]内閣府:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】

一番平均給料が高いのは公立保育園ですが、私立保育園との差はわずかです。

保育士資格と幼稚園教諭免許をどちらも持っていないと働くことができない認定こども園の方が、保育園で働くよりも給料が低いのは意外かもしれません。

0~2歳までの子どもを対象とし、定員数が少ない小規模保育所と事業所内保育所で働く保育士は、23~26万円ほどが平均給料となります。

保育士として働くことができる施設はたくさんありますが、給料に差があるため就職や転職の際の参考にしてみてください。

保育士の給料は今後どうなるのか

最近は保育士の低賃金が社会問題としても取り上げられることが多くなりました。

それにより、保育士の処遇改善などを積極的に行う自治体も増えてきているため、少しずつ給料は上がってきています。

先ほどは2020年度の保育士の平均給料について紹介しましたので、過去5年間の給料推移を見て、どのように変化しているのか確認してみましょう。

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[参考]e-Start(政府統計の総合窓口):賃金構造基本統計調査

保育士の給料は、毎年改善されていることが分かります。

この流れで進んでいくと、今後もさらに上がっていくことが考えられるのではないでしょうか。

また2019年から保育料無償化が行われていますが、この制度によって保育士の給料が下がるなどの影響はありません。

保育料無償化制度は同年の消費税引き上げ分の財源を使用しており、加えて保育士の処遇改善にも当てられているからです。

保育士としての給料を上げる方法

保育士は、年齢や経験年数が給料に影響する職種です。

営業職のように成果報酬型の仕事ではないので、頑張りが直接給料に反映されることはありません。

では、保育士として給料をアップさせるにはどのような方法があるのでしょうか。

先ほど都道府県別・施設別で平均給料を見てみましたが、保育士は勤務場所によって給料が大きく変わります。

これらを踏まえて、保育士が給料を上げる方法を考えてみましょう。

 1. 30歳未満であれば公立保育園に就職する

 2. 平均給料が高い都道府県の保育園に転職する

 3. 平均給料が高い施設に転職する

 4. キャリアアップ研修を受けて役職に就く

保育士として給料を上げる1番シンプルな方法は、給料の良い保育園や施設に転職することです。

平均給料の高い地域や施設の求人情報を調べて転職すれば、今よりも収入を上げることができるかもしれません。

保育士不足は常に問題となっていますので、仕事も見つかりやすいでしょう。

4つ目のキャリアアップ研修とは、2017年に新設された保育士待遇向上のための研修制度です。

保育園は一般企業と比較すると役職があまりなく、「園長」と「主任保育士」くらいです。

しかし、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」という新しい役職ができ、研修を受けて役職に就くことができれば、保育士の処遇改善加算の対象となります。

月額で最大4万円の支給を受けることが可能ですので、今いる園で働きながらキャリアアップを目指したい人は、昇進を目指してみるのもひとつの方法です。

保育士の給料をアップさせてモチベーションを向上させよう

保育士の給料は地域や施設の種類によって差があることが分かりました。

一般的に給料が低いと言われる保育士ですが、保育士不足の問題などを解消するため国も少しずつ給料を上げるための対策を行っているようです。

給料が上がらなくて悩んでいる保育士は、思い切って転職する、もしくはキャリアアップを目指してみましょう。

記事公開日:2021.11.30

記事更新日:2021.11.30