2019.09.17
保育園での事故はいつでも起こりうる!日々のヒヤリ・ハットを見逃さず事故を防ぎましょう
Masako
幼稚園教諭、保育士資格あり
幼稚園・保育園・児童支援で働いて
いました。 自分の経験を活かして
リアルな情報を届けたいと思います。
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保育士は園児を安全に預かる責任がある仕事です。
そのため、常に気をつけないといけないのが、保育園での事故ですよね。
園児は元気いっぱいで、いつどこでトラブルになるかわからないのでヒヤッとすることが多いです。
保育士は常に子どもの様子を見守り、事故が起きないように最善の注意を払っていると思います。
そこで、今回は保育園での事故を事前に防ぐために、事故の実例や注意点をまとめて紹介します。
安全に子どもたちが園での生活を送れるように対策をしましょう。
保育園で多い事故と実際にあった事例をまとめて紹介
出典:平成 29 年教育・保育施設等における事故報告集計」の公表及び事故防止対策について
子どもは活発的でいつでも動き回っていて、何が起こるか分かりません。
かすり傷などの軽い事故なら、日常茶飯事のことですし大きな問題になりませんが、命に関わる事故は大問題ですよね。
保育中の事故はどこでも起こりうる可能性があるので、子ども達の行動を予想、把握することが大切。
ここでは、本当に起こったことのある保育中での事故を紹介します。
お昼寝中のうつぶせ寝
0〜1歳児の乳児クラスでよく置きてしまう事故が、お昼寝中のうつぶせ寝です。
乳児たちは仰向けで寝かせますが、自分で寝返りをうてずうつぶせになり先生が気づかず、そのまま窒息で事故死に繋がることがあります。
とても悲しく責任があまりにも重たい事故ですよね。少しでも目を離せないのが保育園での現場です。
毎日のようにお昼寝がある保育所では、昼寝中に子どもの呼吸状態や、体位、睡眠状態を15分毎ごとなど時間を決めて点検をしています。
先生の数が足りていない園や、ちょっとした油断が招く身近でヒヤッとする、取り返しのつかない事故の1つです。
散歩中での事故
散歩での事故と聞くと、2019年の5月に滋賀県で起きた、車がぶつかり保育園児が巻き添えになり園児が亡くなった、心を痛めた事故を思い出す方も多いのではないでしょうか?
(出典:https://bit.ly/2m7SwzX)
保育園では野外での散歩をすることも多く、横断歩道を渡る時や道路を歩いている時は先生が道路の真ん中へ行き、声を掛けるなど最善の注意を払っています。
しかし、予期せぬことに車のアクシデントでいきなり歩道に車が乗り上げてくることも…。
保育者は子どもを守ろうと必死ですが、わたしたちが想像していない予期せぬ状況も起こりうることがあります。
プールでの事故
夏になるとやってくるプールの季節。
水深がたった20センチでも、溺死に繋がることがあるので本当に目を離せません。
溺れている時は声を出せないことも多く、そばにいても気づけない場合があります。
溺れてからたった2分間でも死亡してしまう可能性が高く、保育士は常に子どもの様子を見ておかないといけません。
また、溺れてしまった後に気づかずに対処が遅れると、呼吸困難を起こす可能性があるので、病院でしっかり処置をしてもらう必要があります。
玩具や身の回りの物を誤飲
乳児クラスで特に多いのが、身近な玩具などを誤飲して窒息してしまうことです。
乳児たちはなんでも口に物を入れるので、常に先生たちは子どもたちの様子を見る、飲み込めそうなものは子どもの手の届かない場所に置くなど徹底しなければなりません。
園庭や遊具での事故
園庭の遊具、うんてい、鉄棒、滑り台、ジャングルジムと子どもたちの体の成長にも欠かせない遊具。
そんな遊具も使い方を間違えたり、注意力散漫していると事故の元になります。
実際にあった事故では、うんていの間にできたV字の部分に乳児が挟まれて事故死したケースも…。
事故の原因となると思わなかった場所が危険になりえるので、日頃からの遊具の点検や子どもたちに視覚を作らないことが大切です。
友達とのトラブル
園児の友達とのトラブルは日常生活で毎日のように起こりますよね。
社会性を身につけていってるので、友達と喧嘩をすることは悪いことではありませんが、そこからトラブルになることも。
遊具の上で喧嘩になって、友達を押してしまって転落したり、何があるか分かりません。
友達を怪我させた場合は、どちらの親にも連絡を入れないといけないケースもあるので、大きな怪我が起こらないようにフォローを入れる必要もあります。
保育園での事故を保育士が未然に防ぐ方法や注意点
保育中での事故は、いつどこで起きるかわからない身近なものです。
かわいい園児たちが元気に園で過ごして欲しいですよね。
大きな事故が起こらないように、事前に事故を防ぐ注意点を紹介します。
子どもたちに背を向けない
わたしが新人の頃に、耳が痛くなるほど言われた先輩からの言葉が「園児に背を向けないように」でした。
中心の位置では360度子どもたちの様子を見渡せないので、教室の隅で全体が見れる場所や、とりあえず子どもに背を向けないように徹底しましょう。
子どもの話しを聞きながらもトラブルがないように、全体を見渡す環境づくりを自分から進んで行うと事前にトラブルを防ぐことができます。
常に最悪のケースも予測する
その次に言われた言葉が、「常に最悪なケースも予測すること」です。
例えば、部屋が玩具で散らかっているのを見て、子どもたちが玩具を踏んで転倒する恐れがあるのでは?と最悪のケースを予測します。
そうすれば、転倒しないように子どもたちに玩具を片付けるように声を掛けて、未然に事故を防ぐことができます。
園児に対しての先生の数は十分か、環境を整える
これは保育士ではなく、園側の問題でもありますが、保育士の離職率が多く先生が足りていないところが多いです。
年齢ごとに子どもに対して、先生は何人と決められていますが、加配の先生など足りてないところがあり、手一杯になっているところも。
そういった環境では、やはり子どもを見きれない状況になります。
万が一他の先生が休んで、手が足りない場合は子どもの保育活動を減らすか変更をして、安全な保育を心がけて臨機応変に対応するのも大切です。
遊び方のルールを事前に伝える
遊び方のルールや玩具、遊具の使い方を知らないと、子どもたちは何がだめなのかが自分で判断することはできません。
園庭に遊びに行く時や、室内で遊ぶ時は事前に遊び方のルールを子どもたちに伝えましょう。
ルールを共有することで、安全に遊ぶことができますよ。
保育中での事故を事前に防ぎ、安全な保育生活を送ろう
保育士の仕事は、常に危険や事故と隣合わせで気を抜く時間はあまりなく大変な仕事ですよね。
責任感が重くて、潰されそうになることもあるかと思います。
しかし、かわいい園児たちの笑顔を見たり、成長を間近に感じられるのは嬉しいですし、やりがいのある仕事です。
保育士のやり方次第では、未然に防げる事故がたくさんあるので、
・園児に背を向けない
・最悪のケースを想定し事前に声を掛ける
・環境を整えて臨機応変に対応する
など経験を積みながら、安全を第一に考えて保育していきましょう。
みなさんが子どもたちと素敵な保育生活を送れるように、心から応援しています。
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記事公開日:2019.09.17
記事更新日:2021.07.16