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2019.05.28

定年まで働ける?保育士の仕事の可能性

定年まで働ける?保育士の仕事の可能性

子どもたちの成長にかかわれる保育士の仕事を、天職だと考えている方も多いはず。
でも、体力面や妊娠・出産などのライフステージの変化で、保育士の仕事を続けられるか不安に感じるタイミングがあるのも事実でしょう。

現実的な問題として、保育士は定年まで働ける仕事なのでしょうか?
今回は、気になる「保育士の定年」について考えてみましょう。

 

 

保育士にも定年はある?

一般的な「定年制度」は、保育士にもあるのでしょうか。

保育士の定年は公立と私立で違うの?

公立でも私立でも、ほとんどの保育園では定年制度を設けています。
一般企業と同様に60歳定年とすることがほとんどですが、地方公務員である公立保育園の保育士には、65歳までの再任用(再雇用)制度を設けています。

総務省が2014年に行った「地方公務員の再任用実施状況等調査」によると、保育士や保育業務に携わる人が常勤で247人、短時間勤務としては1129人が再任用されています。
公立保育園で働く保育士の割合からすると決して多くはありませんが、希望すれば60歳で定年を迎えても継続して保育士として働ける環境があります
それに対し私立では、雇用延長や再雇用といった制度まではなかなか整備されていないのが実情です。

(参考)総務省 平成26年度地方公務員の再任用実施状況等調査

 

定年まで勤めるためには?

保育士の仕事を長く続けて、定年を迎えるためにはどうすればいいのでしょうか。

公立保育園は定年まで勤める人が多い

定年まで長く勤めるなら、やはり公立保育園の保育士を目指すのがおすすめ
公立保育園の保育士は、私立の保育士と比べて、ライフステージに変化があっても続けやすい環境が整っていることが、大きな理由です。

また徐々に昇給していくため、長く働くことで安定した収入を得ることができます。
年齢を重ねて体力的に厳しくなってきても、保育士としての経験を活かして、子育て支援センターなどの相談員や児童館の職員など、それほど体力を必要としない部署への異動を希望できる点も魅力のようです。

私立保育園なら経営者層に近い視点が大切

一方、私立保育園の場合は、その保育園を一保育士としてだけでなく、経営者に近い視点から長く支えていける存在になれるかがポイントになります
もちろん現場を知り尽くすことが前提ですが、そのうえで効率的な仕事の取り組み方を率先して実行したり、若手の指導やマネジメントを中心の業務とする立場にシフトできるかが重要といえるでしょう。

また、実績を積むことで経営者層との信頼関係を築くことも、定年まで働ける環境をつくるための重要な要素になってきます。

 

保育園に勤める以外の選択肢も……

保育士として働ける場所は、保育園だけではありません。近年注目を浴びているものとして、保育士自身が経営者となる「家庭的保育事業者(通称保育ママ)」という選択肢もあります

家庭的保育(保育ママ)として活躍する

家庭的保育は「保育ママ」とも呼ばれ、少数の子どもを自宅などで保育する事業者を指します。
0~3歳の子どもたちを保育する家庭的保育は、保育に携わる人1人に対して、預かる子どもは3人までと決められています。

保育士が家庭的保育を始める場合、個人事業主として開業することになります。
保育士としての経験や子育て経験を活かして働きたいと考えているものの、「どこかに勤めるのはちょっと……」という人は選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。

(参考)東京都福祉保健局 家庭的保育事業(保育ママ制度)について

 

年齢を重ねても自分らしく働き続けるために

元気いっぱいの子どもを相手にする保育士の仕事は体力勝負であることが多く、若い保育士でも「体力的にきつい」と感じる場面は少なくありません。
年齢を重ねることで体力は低下しますので、定年までバリバリ働くことを目標にするのなら、どういう働き方をすればそれが叶うのかを考えておくことが大切です。
ライフスタイルの変化などに合わせて、さまざまな選択肢を検討しながら、自分らしい働き方を見つけましょう!

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記事公開日:2019.05.28

記事更新日:2021.07.12