2019.03.04
保護者の悩みを手助け!保育園・幼稚園でトイレトレーニング
トイレトレーニングは、子どもにとって自分の足で歩き始めるのと同じくらいの大きな変化です。
これまでずっと、おむつの中で排泄していたのに、ある日突然トイレでの排泄に切り替えられるものではないでしょう。
もちろん子どもの成長に合わせて進めていくのがベストですが、「うちの子はまだおむつが外れない」「○○ちゃんはもうおむつじゃないのに」と悩む保護者は多く、保育士や幼稚園教諭の方も相談を受けた経験があるのではないでしょうか。
今回は、多くの保護者が苦戦しているトイレトレーニングについて、保育園や幼稚園でサポートできることをご紹介しましょう。
目次
1. 子どもの成長の印、トイレトレーニング 1-1. 保育園は、開始時期は子どもの成長度合いに応じて 1-2. 幼稚園は、入園当初から園児みんなで「トイレタイム」
2. 保育園や幼稚園でサポートできるトイレトレーニング 2-1. トイレに興味を持たせる 2-2. ほめる作戦で自信をつける 2-3. 失敗しても怒らない、嫌な顔をしない
子どもの成長の印、トイレトレーニング
トイレトレーニングは、子どもの自立への第一歩。
保育園と幼稚園では子どもの年齢が異なりますが、いずれにせよ焦らず、子どものペースに合わせて見守ることが大切です。
保育園は、開始時期は子どもの成長度合いに応じて
0歳児から預かる保育園もあるため、保育園に入園したときには、当然のようにおむつの子もたくさんいます。
しかし、おむつ交換のときに濡れていなかったり、排泄間隔が2時間くらい空いていたりするようなら、トイレトレーニングを始める絶好のタイミングかもしれません。ただし、保育園によっては、一律で開始時期を決めているところもありますので、勤務先の保育園の方針を確認しておきましょう。
幼稚園は、入園当初から園児みんなで「トイレタイム」
幼稚園の場合、3歳以上の子どもが入園するため、各家庭でトイレトレーニングを進めていることがほとんど。
「幼稚園に入るまでには、トイレでおしっこできなきゃ」と考えている保護者も多いようです。
また、幼稚園によっては「入園までにおむつを卒業してきてください」と保護者に伝えている場合もあります。
しかし、成長の度合いによっては、まだおむつが手放せないという子どももいますので、幼稚園教諭は「できなくて当たり前」のつもりでいましょう。
特に年少さんのうちは、普段できている子でも慣れない環境に緊張して、失敗してしまうことも多くあります。
そのような子どもには、こまめにトイレタイムを促すことで、幼稚園で排泄することにも徐々に慣れてきます。
保育園や幼稚園でサポートできるトイレトレーニング
トイレトレーニングは基本的に保護者主体で進めるもの。しかし、保育園や幼稚園でも、次に紹介するようなかたちでトイレトレーニングのサポートができます。
トイレに興味を持たせる
まずは「トイレを見に行ってみようか」「お友だちがすっきりして帰ってくるね」といったように、トイレに興味を抱かせる声かけから始めてみましょう。
決まった時間にみんながトイレに行く姿を見ると、なかなかトイレに行けない子も徐々に「行ってみようかな」という気持ちに変わってきます。
ほめる作戦で自信をつける
トイレにかかわることは、積極的にほめましょう。「トイレに行けた」「おしっこ行きたいって言えた」などの些細なことでも、子どもはほめられればうれしくなり、また頑張ろうと思えるものです。
たとえ漏らしてしまっても、怒らずに笑顔で「次はちゃんと教えてね」と声をかけてください。
トイレトレーニングは、子どものストレスにならないような配慮が肝心。
そして保育園や幼稚園のトイレできちんと排泄できた時は、今までにないくらいに精一杯ほめてあげましょう。
失敗しても怒らない、嫌な顔をしない
子どもが排泄に失敗すると、保育士は床を拭いたり、パンツや洋服を洗ったりしなくてはならず、忙しいときにはイライラすることもあるでしょう。
つい語気を荒げてしまったり、眉間にしわが寄った怖い表情になりがちです。
しかし、その言葉や表情に子どもは傷ついたり、トイレや排泄に恐怖感を持ったりしてしまう可能性があります。
トイレでの失敗は、そんなに長くは続きません。
保育園や幼稚園で働く以上、「この時期は仕方ない」と割り切って受け止めてあげることで、子どもも安心してトイレトレーニングを続けることができます。
トイレトレーニングがうまくいかないと悩む保護者には
トイレトレーニングがうまくいかずに悩む保護者は少なくありません。そのような保護者には、どのようにアドバイスをすればよいでしょうか。
保護者の焦りをやさしくほぐす
特に1人目の子育てでトイレトレーニングが初めてという保護者にとって、自分の子どもがなかなかトイレで排泄できないことに責任を感じていたり、焦ったりしているケースが見受けられます。
そのような不安を抱えた保護者に相談されたときには、多くの子どもを見てきた保育士や幼稚園教諭としての立場から、アドバイスをしてあげるのがよいでしょう。
保護者には「いつまでにおむつを卒業させたい」という強い願望があることも多くあります。
しかし、「いつまでに外れていなければならない」という決まりはなく、誰でもいつか必ずおむつが卒業できるということを、保護者にも伝えてあげましょう。
保護者と子ども、両方のストレスをなくすために
保護者は、自分の子どもとよその子どもを比べて「できている」「できていない」で判断してストレスを抱えてしまい、そのストレスが子どもに伝わることで、さらにトイレトレーニングが進まなくなることもあります。
客観的に指導できる保育園や幼稚園でのサポートがきっかけで、上手にできるようになることもありますので、保育士や幼稚園教諭の方は積極的に保護者の相談に乗ってあげるとよいでしょう。
▼おすすめ記事
- 誕生会の出し物ってどんなことをやったらいいの?
https://ohana.hoiku-hiroba.com/post/715 - 【例文つき】初めてでもわかりやすい「保育所児童保育要録」の書き方やポイント
https://ohana.hoiku-hiroba.com/post/657 - 子どもが食いつく!?保育士の自己紹介!
https://ohana.hoiku-hiroba.com/post/461
記事公開日:2019.03.04
記事更新日:2021.08.04