2019.01.21
保育士にオススメ!乳幼児向け絵本:『おばけのやだもん』
タイトル:『おばけのやだもん』
対象年齢:2~5歳児
作者・絵:ひらの ゆりこ
出版社:教育画劇
☆おはなし☆
やだやだおばけの『やだもん』は、”やだやだ”いう子どもがだーいすき!
今日もキョロキョロしながら駄々っ子を探しているよ。
「やだやだー!まだ帰りたくない!もっと遊ぶの!やだやだー!」と公園の方から声が聞こえました。
公園から帰ろうとするお母さんに駄々をこねる太郎くん。
「キラキラリン!やだやだ太郎くん、みーつけた!」というと、やだもんは太郎くんを一舐めしました。
「ぺろぺろぺろーん。太郎くん、いいお味♪」
すると、たちまち太郎くんの足は消えて、やだもんと同じ、”やだやだおばけ”になってしまいました。
今度は自動販売機の前で、みっちゃんが。
「やだやだー!やだやだー!ジュース買ってくれなくちゃ、い・や・だー!」
それを見つけたやだもんは、「ほーら ほーら、みっちゃんもおばけになぁれ」といって、みっちゃんも”やだやだおばけ”にしてしまいました。
やだもんはどんどん仲間を増やして、「やだやだの子どもがあっちにいるぞー!うっひょっひょ」と飛んでいったのは・・・
「やだ!やだやだ!歯磨きやだやだ、大嫌い!」と、さっちゃん。口を開けようとする、お母さんの膝の上で大暴れ!
するとさっちゃんのママは、「いい加減にしなさい!!!」と怒って行ってしまいました。
その隙を見て、やだもんはさっちゃんを捕まえようとしましたが、さっちゃんは「やだ、向こうにいってよ」とやだもんを追い払おうとしました。
しかし最後には捕まって、他の子どもたいと同じように足が消えて、”やだやだおばけ”になりそうになった、そのとき!
「わーん、ごめんなさい。もう”やだ やだ”ばっかりいわないもん!」といって、さっちゃんは大きな声で叫びました。
すると、消えかけていたさっちゃんの足は戻って、”やだやだおばけ”にはなりませんでした。
それからさっちゃんはやだやだ言いませんでした。おともだちに「どうぞ」したり、ちゃんと歯磨きをしたり、ママのお手伝いもします。
ある日の真夜中に突然・・・「わぁーん!!!」と大きな泣き声が聞こえました。泣いていたのは小さくなった”やだもん”。
さっちゃんが「どうしたの?」と聞くと、「さっちゃんがやだっていわないから、おいらもう帰るよー」といいました。
さっちゃんはやだもんがかわいそうになって、ママがやってくれるみたいに、やだもんを優しくぎゅーっとしました。
「ほら、リボンをつけてあげるから、もう泣かないのよ」といってやだもんにリボンもつけてあげました。
やだもんは元気になったので、さっちゃんを背中に乗せて、夜の街を散歩しました。
そしてお家まで送ってもらって、バイバイしました。
「さっちゃん、またやだやだいってよね」
「またあそぼうね」
「そこの君、やだやだだだをこねたくなったらすぐに迎えに行くからね!うっひょひょひょひょ。」
☆オススメポイント☆
この絵本は「魔の2歳児」と呼ばれる、2歳児の子どもから楽しみながら読める1冊です。
2歳児の子どもには少し長いお話しと感じるかも知れませんが、お話し全体には興味を示すでしょう。
イヤイヤが多くなってきたなぁと感じるお子さんには、是非一度読んでみてはいかがでしょうか?
☆読み方のコツ☆
この絵本の一番の見せ場でもある、最後のページでは見ている子どもたちに、実際に”やだもん”が話しかけるように、少し怪しげな声色で読むのがオススメです。
少し長めのお話しでもあるので、最後の見せ場の場面で、絵本に興味を示さない子どももいるかも知れません。
そういった子どもがいた場合には、もう一度絵本に注目できるように、「え!見てみて!”やだもん”がみんなのこと見てるよ!」「あれ?これ誰だっけ??」などなど、子どもの視線が絵本に向くように言葉掛けを工夫してみましょう。
▼秋~冬におすすめの絵本
・てぶくろ(幼児向け絵本)
・おふとんかけたら(乳児向け絵本)
・ばばばあちゃんのやきいもたいかい(幼児向け絵本)
・もったいないばあさん(幼児向け絵本)
・かぜひいた(3~5歳児向け絵本)
・ハロウィンのランプ(幼児向け絵本)
・おやおや、おやさい(幼児向け絵本)
・さつまのおいも(1~3歳児向け絵本)
・おおきなおおきなおいも(幼児向け絵本)
・さかさことばでうんどうかい(4~5歳児向け絵本)
記事公開日:2019.01.21
記事更新日:2019.01.21