2019.01.17

残業や有給は? 保育士のお休み事情を徹底解剖!
元気いっぱいの子どもたちと毎日向き合える保育士の仕事。
子どもが大好きな人にとってはこれ以上なく魅力的な職種ですが、休みが取りづらいなどの体力面はもちろん、子どもの安全確保や集団生活での指導責任といった精神面でのハードさがあります。
安易な気持ちでは勤まらない仕事と言えるでしょう。
今回は「保育士のお休み事情」にフォーカスしてみました。
保育士の休み(有給休暇)の現状は?
子どもたちの前ではシャキッとしていても、「自宅に帰ったら一気に疲れが出てパタン……と倒れ込んだ」という経験を持つ保育士も多いと聞きます。日々の疲れをしっかり取るためには、「ストレスを発散できる趣味を持つ」「休日はしっかりと体を休める」など、心も体もリフレッシュできる環境を維持することが大切です。
ところが保育士の仕事は、担任制や保育士の人数の問題などで、残念ながらお休みが取りにくいと言われる職種の1つでもあります。では、実際のデータを見てみましょう。
「全国の保育所実態調査」(平成28年全国保育協議会調べ)によると、有給休暇の平均取得日数は、正規職員では1年で「3~6日」が31.3%で最も多く、次いで「7~9日」が28.8%となっており、ほかの職種と比較すると取得日数はやや少ない傾向にあり、有給休暇の申請がしづらい状況にあると言えそうです。ただ園によっては、しっかりとワークライフバランスを重視したシフト体制を敷いているところもありますので、勤務先選びの際には、給与面だけでなく、有給休暇などが取りやすい環境にあるかも確認しておくといいでしょう。
土日休みは取れるの?
公立の保育園や幼稚園は、比較的土日休みである園が多いのが特徴で、安定している点からも人気があります。私立の場合は、日曜は休園でも土曜は開園している保育園や幼稚園が多く、正規職員だと確実に土日休みが取れるとは言いにくい状況ではあります。
しかしながら、完全土日休業の企業も増えており、平日と比べると保育人数も少ないことから、「土曜は月1回の交代勤務制」、「土日祝は休園」としているところも多くなってきました。求人サイトでも、「土日休み」の保育士の求人も多く出ていますので、「保育士だから土日休みは無理」と諦める必要はありません。家族や彼、友人たちと休みを合わせたいと思っている人は、就職や転職の際には募集要項の「休日」欄をしっかりチェックしましょう。
憧れの長期休暇も可能!?
保育士が確実に連続して取れるお休みと言えば、年末年始のみ。幼稚園では夏休みや春休みなどの長期の休園日も連休が期待できます。周囲からは、「幼稚園教諭は1か月以上も夏休みがあって羨ましい」と思われがちですが、長い夏休みがあるのは実は子どもたちだけ。
保育士には、預かり保育などの通常業務はもちろん、子どもたちがいるときには難しい「大掃除」や「遠足の下見」といった業務が待っています。とはいえ、夏休み期間中などは子どもたちが少ないこともあり、いつも以上に子どもたち一人一人と過ごせるという子ども好きの保育士ならではの「メリット」もあります。
一般的な保育士の勤務(拘束)時間は?
認可保育園の場合
朝7時の始業から、延長保育を含めると夜7時ごろまでの約12時間(うち休み1時間程度)が一般的。認可保育園の場合は開園時間が長いこともあり、早番・遅番などのシフト勤務制を取ることも多いため、シフトに合わせて生活のリズムをつくることがキーになります。
幼稚園の場合
朝8時から夕方4時くらいまでの約8時間が一般的な幼稚園の開園時間。ただ延長保育や行事の準備などで残業となることも多く、拘束時間は長くなる傾向にあります。
その他、少しずつ男性の保育士の数は増えているものの、まだまだ圧倒的に女性保育士の割合が多く、力仕事も仕事の一部になってきますので、その点でもハードさがあります。逆に性別による昇進の差別などがないため責任のある役割を任せてもらいやすいので、「やりがいを感じる」という人も多いでしょう。
保育士を天職にするために
愛くるしい子どもたちに「先生だいすきー、もっとあそぼ!」と満面の笑顔で迎えられてしまうと、仕事が大変でも「よーし、頑張ろう!」と思えてくるものですよね。保育士にしか感じられない幸せを感じる瞬間です。だからこそ、「長く続けられる勤務先を確実に選ぶ」ことに全力を傾けることをおすすめします。
どういった覚悟をもって働けば良いのか、自分の生活スタイルと合致するのか。「拘束時間」「融通がきくシフト」「仕事のフォロー体制」「有給の取得実績」「長期休みの有無」はどうなのか。保育士を天職にするために、給与面だけでなく念入りに環境面をチェックしておきましょう。
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記事公開日:2019.01.17
記事更新日:2021.07.14