2019.09.18
【眼精疲労を放置すると危険?目だけでなく全身の疲労にも!】
現代人はパソコンやスマホを見る機会が多いので、目の疲れを訴える人が増えてきています。通常は一晩休むことで回復しますが、朝起きても目の疲れが残っている場合、もしかしたら眼精疲労を発症しているかもしれません。
眼精疲労を発症すると、単に目が疲れるだけでなく、全身に悪影響を及ぼします。そこで今回は、眼精疲労のメカニズムと全身に与える影響、また眼精疲労の予防法などを紹介します。
(目次)
1.眼精疲労とは
1-1.病的な目の疲れ
1-2.疲れ目とは異なる
2.眼精疲労の原因
2-1.同一焦点距離の維持
2-2.パソコンやスマホのライト
2-3.ドライアイ
2-4.度が合っていない眼鏡やコンタクト
3.眼精疲労のリスク
3-1.眼疾患の発症リスクが高くなる
3-2.精神的ストレスが増す
3-3.全身症状が現れる可能性
3-4.睡眠の質が低下する
4.眼精疲労の予防法
4-1.目を休める
4-2.目の周りを温める
4-3.ブルーライトカット眼鏡を利用する
4-4.寝る直前までスマホを見ない
5.まとめ
1.眼精疲労とは
眼精疲労の危険性について理解するためには、そもそも眼精疲労とはどのような疾患なのかについて知っておくことが重要です。
1-1.病的な目の疲れ
眼精疲労とはどのようなものか一言で説明すると、「病的な目の疲れ」となります。目の疲れや目の痛み、目の充血や目のかすみ、光を過敏に感じてしまうなどといった症状が表れます。
1-2.疲れ目とは異なる
眼精疲労と疲れ目はしばしば混同されがちですが、両者はまったく異なるものです。疲れ目のことを眼疲労などと言いますが、基本的に寝て起きれば治っているものです。一方、眼精疲労の方は寝て起きても症状が続くという特徴を有しています。
2.眼精疲労の原因
それでは次に、眼精疲労の原因について見ていきたいと思います。原因を知ることで、眼精疲労を根本から改善することにつなげられますよ。
2-1.同一焦点距離の維持
眼精疲労の主な原因として、同一焦点距離を維持することがあげられます。デスクワークでパソコンやタブレットなどを見ると目が疲れるのは、同じ場所をずっと見続けているからです。
同じ姿勢をずっと続けていると肩や腰が疲れると思いますが、それは同じ姿勢を維持するために筋肉が疲労するからです。目も同様、同じ焦点距離を保つために目の毛様体筋(もうようたいきん)が常に緊張しているため、凝って疲れてしまうのです。
2-2.パソコンやスマホのライト
パソコンやスマホのライトも目に対する刺激となります。最近の電子機器にはよくLEDが使われていますが、LEDからはブルーライトという可視光線が放出されています。
ブルーライトが眼精疲労のリスクファクターとなるかどうかは現在も議論の最中ですが、あまりに明るい光が目の負担になることは間違いありません。
2-3.ドライアイ
ドライアイも眼精疲労の原因となります。目が乾くと目を保護する涙の量が減少するため、目やその周囲の器官が栄養不足に陥ります。その結果、寝ても目の疲れが治らないという事態に陥るのです。
2-4.度が合っていない眼鏡やコンタクト
眼精疲労の原因としては、度が合っていないメガネやコンタクトレンズもあげられます。目はよくカメラのレンズに例えられますが、目のピントを合わせるときに使われるのが先ほど少し触れた毛様体筋です。
メガネやコンタクトの度が合っていないと、毛様体筋に過度の負担がかかるため、筋肉が緊張して疲れてしまうのです。
3.眼精疲労のリスク
眼精疲労の何が厄介かというと、放置してしまうと眼科系の疾患はもちろんのこと、全身症状に至るケースがあるという点です。では、眼精疲労を放置することにはどのようなリスクがあるのでしょう。
3-1.眼疾患の発症リスクが高くなる
眼精疲労を放置した場合、眼疾患の発症リスクが高くなります。目に負担を強いていると眼圧が上昇します。その結果、緑内障の発症リスクが高くなります。
3-2.精神的ストレスが増す
眼精疲労の症状がひどくなると、精神的ストレスが増します。たとえば、目の痛みによってイライラしたり、痛みに対する不安から落ち着かなくなったりします。
3-3.全身症状が現れる可能性
眼精疲労によって全身症状が現れるケースもあります。全身症状としては頭痛、肩こり、吐き気などがあげられています。
3-4.睡眠の質が低下する
眼精疲労を放置すると、睡眠の質が低下します。特に寝る直前までテレビやスマホを見ていると、自律神経の一種である交感神経が優位になり、寝ている間も神経的に興奮状態が続きます。その結果、睡眠の質が低下し、朝起きてもスッキリしないという事態に陥るのです。
4.眼精疲労の予防法
いったん眼精疲労を発症してしまうと、治るのに時間がかかってしまいます。そのため、眼精疲労を発症しないのが一番です。では、眼精疲労はどうやって予防すればよいのでしょう。
4-1.目を休める
眼精疲労にならないためには、適度に目を休めるのがもっとも簡単な方法です。デスクワークのときも1時間に1回は休憩をとり、モニターから目を離すようにしましょう。
4-2.目の周りを温める
デスクワークなどで同じところをずっと見ていると、目のピントを合わせる筋肉が緊張して硬くなり、周囲の毛細血管を圧迫します。その結果、目の周りの血行が悪くなってしまうので、濡れたハンカチを電子レンジで温めるなどして、目頭をやさしく押さえるとよいでしょう。
4-3.ブルーライトカット眼鏡を利用する
ブルーライトの有害性はともかくとして、ブルーライトカットメガネを利用すれば、パソコンのモニターやスマホからの光をカットできます。
4-4.寝る直前までスマホを見ない
現代人にとってスマホは欠かせないアイテムとなっていますが、寝る直前までスマホを見ていると、交感神経が昂ぶってしまい、睡眠の質が低下します。身体を回復させる唯一の方法である睡眠の質を確保するためにも、寝る1時間前にはスマホやテレビを見終えましょう。
5.まとめ
眼精疲労を発症すると、眼科系の疾患だけでなく、全身症状に至るケースもあります。たかが目の疲れと侮らず、しっかりと睡眠をとり、目を休ませてあげましょう。
デスクワークでどうしてもパソコンを長時間見なければいけないという人は、ブルーライトカットメガネを利用するなどして、目を光の刺激から守ってあげましょう。
記事公開日:2019.09.18
記事更新日:2019.09.02