2019.05.20
保育士にオススメ!幼児向け絵本:『うんこ!』
タイトル:『うんこ!』
作者:サトシン
絵:西村 敏雄
出版社:文溪堂
対象年齢:3~5歳児
☆おはなし☆
お外の景色が見えてきた。
道の隅っこで、わんこがうんこ。
すとーん、ぺちゃっ。
「おーい、待ってくれよー!」って声を掛けても、わんこは気付かず、すた、すた、すた。
それを見たうんこは悔しがった。
「くっそー」
そこにねずみが通りかかった。
「おやおや、誰かと思ったら、うんこか」
そして臭いを、くん、くん、くん。
「くっさーい!」
そしてねずみは逃げていった。
うんこはまたまた悔しがった。
「くっそー!」
そこにへびが通りかかった。
「あれあれ、誰かと思ったら、うんこか」
そして臭いを、くん、くん、くん。
「くっさーい!」
そしてへびは逃げていった。
うんこはまたまた悔しがった。
「くっそー!」
そこにうさぎが通りかかった。
「あらあら、誰かと思ったら、うんこくんね」
そして臭いを、くん、くん、くん。
「くっさーい!」
そしてうさぎは逃げていった。
うんこはまたまた悔しがった。
「くっそー!」
「まったく、みんなひどいじゃないか!」
うんこは怒って、ぷん ぷん ぷん!
そしてうんこは考えた。じっくり じっくり考えた。
「うん、こうしよう!」
「こんなところにいつまでもいたら、干からびるだけ。仲間を探しに行こう!」
そういうと、うんこが重い腰をあげた。
「うんこらしょっと!」
そうしてうんこは、仲間を探す旅に出た。
ふん!ふん!ふん! ぺた ぺた ぺた
ふん!ふん!ふん! ぺた ぺた ぺた
歩いているうちに楽しくなってきたうんこは、鼻歌を歌い始めた。
ふん ふん ふん~♪ ぺた ぺた ぺた ぺた
ふん ふん ふん~♪ ぺた ぺた ぺた ぺた
そこにお百姓さんが通りかかった。
「なんとまぁ、立派なうんこじゃ!どうじゃろう、わしの畑で野菜たちのこやしになってくれんかのう?畑にはおまえさんの仲間もいっぱいおるぞ」
「ふん ふん ふん」
話しを聞いたうんこは、思った。
「こいつは運がついてきたぞ」
そこで大きく頷いた。
「うん!」
こうしてうんこはお百姓さんの畑にまかれ、こやしになって、おいしい野菜をうんといっぱい育てましたとさ。
よかったね、うん うん!
ふん ふん ふ~ん♪
☆オススメポイント☆
この絵本の表紙を見たことがある方も多いのではないでしょうか?♪
タイトルにもあるようにこの絵本の主人公は”うんこ”!
子どもたちに読むには少し気が引けてしまうかもしれませんが、ストーリーや主人公のうんこのキャラクター性に、魅力を感じられる一冊になっています!
☆読み方のコツ☆
この絵本は所々で、タイトルの”うんこ”にかけた言葉遊びが出てきます!
そのため、4・5歳頃になると、その言葉遊びに面白さを感じる子どももいるでしょう!
3歳頃の子どもに読み聞かせをする場合には、登場人物に合わせて声色を工夫しながら読むと、絵本のストーリーが理解しやすいでしょう。
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記事公開日:2019.05.20
記事更新日:2019.05.17