2019.05.15
むくみのメカニズムを知ってダイエットを成功させよう
「朝起きてみたら顔がパンパンになっていた」とか、「夕方になると履いている靴がきつくなる」などという経験は誰でもお持ちのことと思います。ただ、なかなかむくみが直らない場合、体内でどのようなことが起こっているのでしょう。
むくみを改善したいのであれば、そもそもなぜむくみが起こるのかについて知っておくべきです。それによってダイエットの成功率が高くなりますよ。
(目次)
1.むくみってなに?
2.むくみの起こるメカニズム
3.むくみの原因
3-1.長時間の同一姿勢
3-2.リンパの滞留
3-3.病気
3-4.食習慣
4.むくみを改善する方法
4-1.適度に身体を動かす
4-2.食習慣を見直す
4-3.病院を受診する
5.まとめ
1.むくみってなに?
ダイエットというと食事制限や筋トレなどが注目されがちですが、むくみを改善することで「見た目痩せ」につながります。特に足の太さが気になっている女性のほとんどにむくみが見られるので、むくみを改善することで脚痩せにつながりますよ。
では、そもそもむくみとは何なのでしょうか。医学的にはむくみのことを「浮腫(ふしゅ)」と呼んでいます。簡単に言うと、皮下組織に余分な水分がたまっている状態のことを意味します。
2.むくみの起こるメカニズム
むくみには局所性のものと全身性のものがありますが、健康な人に見られるむくみは局所性のむくみであることが一般的です。ここでは局所性のむくみの中でもっともポピュラーな「静脈性浮腫」について解説したいと思います。
私たちの血液は心臓から動脈をとおって全身に送られ、静脈をとおって心臓へと送り返されます。心臓には血液を全身へと送り出す働きがあるのですが、血液を心臓へと戻す働きはほとんどありません。
全身へと送られた血液は、筋肉が収縮・弛緩することで静脈を刺激し、それによって心臓へと送り返されます。特にふくらはぎの筋肉は心臓からもっとも遠い場所にあるうえ、重力に逆らって上方へと血液を送り返す必要があります。
そのため、ふくらはぎの筋肉が収縮・弛緩することでポンプのような役割を果たし、静脈の血液を心臓へと送るのです。この働きのことを「静脈環流」と呼んでいます。
ところが、足の筋力が低下したり、ふくらはぎの筋肉をあまり使わないでいると、静脈環流が滞ってしまい、結果としてむくみが見られることとなるのです。
3.むくみの原因
むくみが起こるメカニズムを知って頂いたところで、次にむくみの原因について見ていきたいと思います。むくみの原因としては、主に以下のようなことがあげられます。
3-1.長時間の同一姿勢
健康な人に見られるむくみの原因としてもっともポピュラーなのが、長時間にわたって同じ姿勢をとっているということです。
デスクワークなどで座りっぱなしの姿勢でいると、ふくらはぎの筋肉のポンプ作用が働きにくくなるため、足のむくみを生じやすくなります。
また接客業など立ちっぱなしの仕事をしていると、重力の影響によって静脈環流が滞り、やはりむくみが出やすくなります。
3-2.リンパの滞留
リンパの滞留もむくみの原因となります。特にリンパ性浮腫といって、悪性リンパ腫の手術にともなってリンパ節を取り除いた場合、リンパの流れが滞ってむくみを生じやすくなります。
3-3.病気
むくみの中でも全身性浮腫と呼ばれるタイプのむくみは、何からの病気にともなって起こるケースがほとんどです。もし全身にむくみが見られるような場合、速やかに医療機関を受診しましょう。
3-4.食習慣
食習慣もむくみの原因となります。特に脂っこいものを好む人や、濃い味付けのものを好む人にむくみが見られやすいです。
脂っこいものを好んで食していると、動脈硬化のリスクが高くなります。動脈硬化を起こすと血液の循環が滞ってしまうため、むくみが起こりやすくなるのです。
また塩分を摂りすぎると血液中の塩分濃度が高くなります。そうなると、身体の方で塩分濃度を下げようと、細胞内から水分を血液中に放出します。その結果むくみが生じるという訳なのです。
4.むくみを改善する方法
ここまでの解説でむくみの原因についてはご理解頂けたことと思います。では、むくみを改善するためにはどうしたらよいのでしょう。
4-1.適度に身体を動かす
健康な人に見られるむくみ(静脈性浮腫)の場合、適度に身体を動かすことで改善が期待できます。身体を動かすと血液の循環がよくなるので、特に足のむくみが取れやすくなります。
また身体を動かすことによって睡眠の質を高めることも可能です。睡眠の質が高くなれば寝ている間に疲労を回復させる機能も高まるため、やはりむくみの改善効果が期待できるのです。
4-2.食習慣を見直す
食習慣の見直しもむくみの改善につながります。脂っこい食べ物を控えて青魚を摂るようにすれば、血液の流れをスムーズにする効果が期待できます。また、塩分を控えることによってむくみの予防につながります。
お酒を好んで飲むような人は、水分を補給しながら飲酒するとよいでしょう。アルコールには利尿作用があるため、お酒だけ飲んでいるといわゆる「ドロドロ血液」になってしまいます。その結果、血行が悪くなってむくみを生じるのです。
4-3.病院を受診する
むくみがあまりにも長く続く場合や、全身にむくみが見られる場合、またむくみにともなって何らかの症状をともなう場合、病院を受診して検査してもらうようにしましょう。
たかがむくみと思って放置していると静脈環流障害を起こし、静脈瘤や皮膚潰瘍を発症するリスクが高くなります。
5.まとめ
一般的によく見られるむくみは静脈性浮腫といって、身体を動かしたり温めたりして、血行を促進することで改善効果が期待できます。
ただし、むくみがあまりにも長く続くような場合や、全身にむくみが見られるような場合、何らかの疾患を発症している可能性もあります。そのような場合は速やかに医療機関を受診しましょう。
記事公開日:2019.05.15
記事更新日:2019.05.13