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2019.04.26

保育士にオススメ!幼児向け絵本:『ぐるんぱのようちえん』

保育士にオススメ!幼児向け絵本:『ぐるんぱのようちえん』

タイトル:『ぐるんぱのようちえん』

対象年齢:3~5歳児
作者:西内ミナミ
絵: 堀内誠一
出版社:福音館書店

 

☆おはなし☆

ぐるんぱは、とっても大きなぞう。
ずっと一人ぼっちで過ごしていたので、とても臭くて汚かったのです。
ひとりぼっちで寂しいぐるんぱは、「寂しいなぁ・・・。」と言って涙を流しました。

ジャングルでは、ぐるんぱを囲んで、会議が開かれていました。
汚いし、メソメソ弱いぞうなので、「働きに出そう!」と言われてしまいました。
ぐるんぱは、働きに出るために、きれいにしてもらいました。
ぐるんぱは見違えるほど、立派になり、出発しました。


いちばんはじめにぐるんぱが行ったのは、ビスケット屋のビーさんの所。
ぐるんぱは、特別はりきって大きな大きなビスケットを作りました。

しかし、大きすぎて誰も買ってくれません。ビーさんは「もうけっこう!!」と言いました。
ぐるんぱはしょんぼり・・・。売れなかった特大ビスケットを持って出て行きました。

次に行ったのは、お皿作りのサーさんの所。
ぐるんぱは、特別はりきって大きなお皿を作りましたが、大きすぎてまるで池みたい。

サーさんは「もうけっこう!!」と言いました。
ぐるんぱは、しょんぼり、しょんぼり・・・。大きなビスケットと大きなお皿を持って出て行きました。

ぐるんぱはこの後も、靴屋のクーさんの所、ピアノ工場のピーさんの所、自動車工場のジーさんの所・・・
はりきって働きますが、全てのものが大きすぎて、口をそろえて「もうけっこう!!」と言われてしまいました。

しばらくすると、12人の子どものいる、お母さんに出会いました。
お母さんは、「あぁ忙しい!忙しい!!」と洗濯の真っ最中。
お母さんはぐるんぱを見つけると、「子どもと遊んでやって下さいな。」と頼みました。

ぐるんぱは、ピアノを弾いたり、ビスケットを皆で分けて食べたりしました。
くつでかくれんぼをしたり、お皿のプールを作ったり・・・。

ぐるんぱはようちえんをつくりました。子どもたちはとってもとっても大喜び!

ぐるんぱはもう寂しくなんかありません。

 

☆オススメポイント☆

表紙をめくると、ぐるんぱが書いたという『ぐるんぱのようちえん』という文字があります。
まずそこからウキウキしてきます。
「しょんぼり、しょんぼり」、「もうけっこう!!」などと、
繰り返しのフレーズも多く、リズム感を楽しみながら読み進められます。

そしてなんといってもカラフルで可愛いイラスト!
まるで自分たちが本当に絵本の世界に入り込んだような気分になれます。

はじめは一人ぼっちだったぐるんぱが、子どもたちに出会い、自分の居場所を見つけ、最後には一人ぼっちではなくなる、という話の展開。大人でも気分がほっこりし、感動すら覚えます。

 

☆読み方のコツ☆

しょんぼりした場面では、本当にしょんぼり読むことで、子どもたちも感情移入しやすくなります。繰り返しのフレーズは、絵本を読み進めるにつれて子どもも覚えていくので「もうけっこう!!」など、子どもと一緒に声に出して言ってみても楽しいでしょう。

そしてこの絵本の素敵なイラスト。大人数の読み聞かせの際でも、できるだけじっくり絵を見て楽しめるように、文を読み終えてからすぐにページをめくるのではなく、ゆっくり見せてあげましょう。

保育園では、“ようちえん”を“ほいくえん”と変えて読んであげるとより身近な題材になりますね。

▼おすすめ絵本はこちら

・もりのおふろ(1~3歳児向け絵本)
・からすのパンやさん(幼児向け絵本)
・どうぞのいす(4・5歳児向け絵本)

記事公開日:2019.04.26

記事更新日:2019.04.25