2019.06.10
女性のお悩み【生理痛の原因と対処法!おすすめのストレッチも紹介します】
毎月女性を悩ませる生理痛。人によっては立てなくなるほどの激痛に襲われるケースもあるようです。そんな生理痛ですが、何が原因となって起こるのでしょう。また、生理痛が出やすいタイプはあるのでしょうか。
今回の記事では生理痛の起こる原因やそのメカニズムについて解説するとともに、辛い生理痛への対処法を紹介したいと思います。生理痛予防に効果的とされるストレッチも紹介しますよ。
(目次)
1.生理痛の原因
1-1.プロスタグランジン
1-2.冷え
1-3.子宮の未発達
1-4.ストレス
1-5.腸腰筋の緊張
2.生理痛への対処法
2-1.痛み止めを服用する
2-2.お腹を温める
2-3.身体を休める
3.生理痛を予防する方法
3-1.ストレスを解消する
3-2.冷房で身体を冷やさない
3-3.質の良い睡眠をとる
4.生理痛を予防するためのストレッチ
5.まとめ
1.生理痛の原因
生理痛への対処法やストレッチについて紹介する前に、まずは生理痛の原因について知っておきましょう。生理痛の原因を知ることで、生理痛への対処法に関する理解が深まると思いますよ。
1-1.プロスタグランジン
生理(月経)を医学的に説明すると、妊娠が起こらなかった場合に、子宮内膜を体外へ排出するためにおこなわれる生理現象を意味します。
その際、子宮内膜からプロスタグランジンと呼ばれるホルモンの一種が分泌されます。プロスタグランジンには子宮を収縮させ、子宮内膜を体外へと排出する役割があります。
ところが、何らかの原因によってプロスタグランジンの分泌量が多くなると、必要以上に子宮を収縮させてしまいます。そのため、生理痛がひどくなると考えられているのです。
ちなみにプロスタグランジンは炎症性の疼痛を発生させる「メディエイター(仲介者)」の一種であり、炎症を起こすカギとなるたんぱく質の一種でもあるということです。
1-2.冷え
冷えも生理痛の原因の1つと考えられています。女性の身体の中で、お腹はもっとも冷えやすい場所の1つです。冷えが起こると血液の循環が滞ってしまいます。
血液の循環が滞ると、炎症を起こす元となるプロスタグランジンが子宮内に長くとどまることとなるため、痛みが強く現れる結果となるのです。
またプロスタグランジン自体に血管を収縮させる働きがあるほか、生理中には体温が下がるので、さらに生理痛がひどくなるという悪循環に陥るのです。
1-3.子宮の未発達
生理痛の原因としては、子宮の未発達もあげられています。初めての生理(初潮)を迎えてから数年は子宮が未発達な状態が続きます。
未発達な子宮だと子宮口が狭くなります。子宮口が狭いと、生理のときに子宮内膜をスムーズに排出できません。そのため、より強い負荷が子宮にかかるため、生理痛が強く表れるのです。
1-4.ストレス
ストレスも生理痛の原因の1つと考えられています。ストレス状態が続くと、自律神経のバランスが崩れて血行不良を起こします。その結果、痛みの元となるプロスタグランジンが子宮内に長くとどまるため、生理痛がひどくなる訳です。
また、生理に対する恐怖心やストレスによって生理痛が増すケースもあります。一度生理中にひどい痛みを経験してしまうと、生理=痛いものという情報が頭にインプットされるため、子宮に問題がなくても生理痛を発してしまうのです。
1-5.腸腰筋の緊張
生理痛の原因としては、腸腰筋の緊張もあげられています。腸腰筋は腰の骨と股関節をおなか側で結ぶ筋肉ですが、靭帯を介して子宮ともつながっています。
そのため、腸腰筋の緊張が強いと、生理痛も強く表れると考えられているのです。特にデスクワークなど長時間の同一姿勢を強いられる人や、お腹が冷えている人などに、腸腰筋の緊張がよく見られます。
2.生理痛への対処法
生理痛の原因について知って頂いたところで、次に生理痛への対処法を紹介したいと思います。いったん生理痛が出てしまったら、症状を抑えることがもっとも重要です。
2-1.痛み止めを服用する
生理痛への対処法としては、痛み止めを服用するということがあげられます。特に生理のたびに動けなくなるほど痛みが強い場合、婦人科を受診して痛み止めを処方してもらいましょう。
2-2.お腹を温める
お腹を温めることも生理痛への対処法の1つとなります。冷えは万病のもとなどと言われますが、生理痛にとっても冷えは大敵です。また、普段からお腹を温めておくことで腸腰筋の緊張を予防し、生理痛を緩和する効果が期待できます。
2-3.身体を休める
生理痛があるときには、身体を休めることも重要です。痛みが強い時に無理をして仕事をしても非効率的ですし、ストレスが増す結果となります。あまりに痛みが強いときには、仕事を休んで休息するのも1つの手です。
3.生理痛を予防する方法
生理痛が出てから対処していては、いつまでたっても同じことの繰り返しとなってしまいます。では、生理痛を予防するにはどうしたらいいのでしょうか。
3-1.ストレスを解消する
先ほども少し触れましたが、ストレスは万病の元などと言われています。ではその理由は何なのでしょう。実は、ストレス状態が長く続くと、自律神経のバランスが崩れてしまうのです。
自律神経は交感神経と副交感神経とで成っており、それぞれ車でいうところのアクセルとブレーキの働きを持っています。日中はアクセルを踏み、夜間はブレーキを踏むという訳です。
ころが、ストレス状態が長く続くと、夜間になってもアクセルを踏みっぱなし=交感神経優位の状態に陥ります。そして、交感神経が優位になると、血管が収縮するため血行不良に陥るのです。
血行が悪くなると、生理痛のもとでもあるプロスタグランジンが長く子宮内にとどまるため、生理痛がひどくなるのです。そうならないためにも、ストレスをため込まず適度に解消することが重要です。
3-2.冷房で身体を冷やさない
ストレスと同様、冷えも万病の元と言われます。冬場は暖かい衣服で冷えから身体を守っていますが、特に夏場の冷房で身体を冷やさないよう気をつけましょう。
3-3.質の良い睡眠をとる
質の良い睡眠をとることで、自律神経のバランスを整えることが可能です。生理痛に限らず、身体や心の不調を改善するためには、質の良い睡眠をとることが一番です。
4.生理痛を予防するためのストレッチ
生理痛の原因のところでも解説したように、腸腰筋が硬くなると生理痛も現れやすくなります。特にデスクワークの人は腸腰筋が硬くなりやすいので、仕事の合間にストレッチをおこないましょう。
やり方はとても簡単で、椅子に座ってあえて猫背のポーズを取ります。次に背筋をまっすぐに伸ばしましょう。10回ほど繰り返すと腸腰筋の緊張が取れてきます。
5.まとめ
生理痛が起こるメカニズムはよく分かっていますが、そもそもの原因については分かっていないことも多いようです。今回の記事を参考に、自分なりの生理痛予防策を講じてみてくださいね。
記事公開日:2019.06.10
記事更新日:2019.06.03