2019.05.02
保育士にオススメ!幼児向け絵本:『ちょっとだけ』
タイトル:『ちょっとだけ』
対象年齢:3~5歳児
作者:瀧村 有子
絵:鈴木 永子
出版社:福音館書店
☆おはなし☆
主人公のなっちゃんは赤ちゃんが産まれ、なっちゃんはお姉ちゃんになりました。
お買い物に行く時、ママは赤ちゃんを抱っこしているので手を繋げません。
なっちゃんは”ちょっとだけ”、ママのスカートを掴みました。
なっちゃんは喉が渇いたので、ママに牛乳を入れてもらおうとしましたが、
赤ちゃんが泣き始めました。ママは忙しそうです。
なっちゃんは初めて重たい牛乳をコップに入れてみました。
難しかったけど、やっとのことで”ちょっとだけ”入れることができました。
夜、なっちゃんがパジャマのボタンを留めてもらおうとママのところに行きましたが、
ママは赤ちゃんを寝かしつけていました。
いつもママがやっているのを見ていたので、”ちょっとだけ”成功しました。
なっちゃんが髪を結わくことも、お出かけすることも、公園のブランコに乗ることも、ちょっとだけ自分でできました。
公園から帰ると、なっちゃんは眠たくなってきました。
なっちゃんは「お姉ちゃんだから、お昼寝しないもん!」といいました。
でもだんだん目が閉じてきちゃいそうです。
なっちゃんはママのところに行くと、「ママ、”ちょっとだけ”抱っこして」と言いました。
「”ちょっとだけ?”」とママがなっちゃんに聞きました。
なっちゃんは「うん、”ちょっとだけ”でいいから」と眠い目を擦りながら言いました。
「”ちょっとだけ”じゃなくて、いっぱい抱っこしたいんですけど、いいですか?」
ママは優しく笑ってなっちゃんに聞きました。
なっちゃんもにっこり笑って「いいですよ」と言いました。
なっちゃんはママの匂いをいっぱい嗅ぎながら、いっぱい抱っこしてもらいました。
その間、赤ちゃんには”ちょっとだけ”我慢してもらいました。
☆オススメポイント☆
この絵本は、保育園でも見られる赤ちゃん返りをする子どもに特にオススメの絵本です!
保育園でも第2子、第3子と妊娠をする保護者の方も多くいるかと思います。
そういった場合、保護者から「赤ちゃん返りが見られるんです」
といった悩みを抱える保護者も少なくありません。
そんな時に何気なくこの絵本を紹介してみてはどうでしょうか?
子育てで忙しいママさんにこそ、読んでほしい素敵な絵本です。
この絵本は主人公のなっちゃんの頑張りを応援したくなり、
気持ちを上手く言えないなっちゃんの姿をわが子に重ね合わせてしまいそうな、心が温かくなる一冊。
最後まで読んだ時には、ママは”ちょっとだけ”涙が出てしまうのではないでしょうか。
☆読み方のコツ☆
この絵本を読み聞かせをする時は、子どもとのスキンシップを大切にし、
子どもへ愛情たっぷりでて読んであげてください。
また読み終わってからは、子どもにたっぷり甘えさせてあげる時間をつくってあげることも、
子どもの気持ちを十分に満たしてあげるために必要でしょう。
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記事公開日:2019.05.02
記事更新日:2019.04.26