2019.01.18
保育士にオススメ!幼児向け絵本:『キャベツくん』
タイトル:『キャベツくん』
対象年齢:3~5歳児
文・絵:長 新太
出版社:文研出版
☆おはなし☆
キャベツくんが歩いていると、ブタヤマさんに会いました。
「あのね、お腹がすいてフラフラなんだ。キャベツ、お前を食べる!!」
と、ブタヤマさんが言うと、キャベツくんをつかまえました。
「僕を食べるとキャベツになるよ!」
キャベツくんは言いました。
「・・・ブキャ!」
ブタヤマさんは、空を見てびっくり!鼻がキャベツになっているブタヤマさんが空に浮かんでいます。
「僕を食べるとこうなる!」
とキャベツくんは言いました。
「じゃあ、ヘビが君を食べたらどうなるんだ?」
とブタヤマさんが聞きました。
キャベツくんが、「こうなる!」と言いました。
「ブキャ!!」
ブタヤマさんは、またもやびっくり。
おだんごみたいなキャベツのヘビが、空に浮かんで舌をペロペロしています。
「じゃあ、タヌキが食べたらどうなる?」
と、ブタヤマさんが聞きました。
キャベツくんが「こうなる!!」と言いました。
「ブキャ!!!」
今度はお腹がキャベツになっているタヌキが、空に浮かんでいます。
「じゃあ、ゴリラが食べたら?」
とブタヤマさんが聞きました。
キャベツくんが「こうなる!!!」と言いました。
ゴリラはどうなった?
じゃあ、カエルが食べたら??
ライオンが食べたら???
ぞうが食べたら????
・・・みんな体の一部がキャベツになってしまいました。
「じゃあ、ノミが食べたら?」
今度はブタヤマさんが小さな声で聞きました。
「ブキャ!?!?」
・・・空には何も見えません。
ノミは小さすぎて空に浮かんでは見えませんでした。
最後にブタヤマさんが聞きました。
「じゃあ、クジラが君を食べたらどうなる?」
・・・「ブキャ!!!!!」ブタヤマさんはびっくりしすぎてひっくりかえってしまいました。
そして、「こんな大きなキャベツを食べたら、お腹いっぱいになっていいだろうなぁ。」と思いました。
キャベツくんは、「向こうにおいしいレストランがあるから、何かごちそうしてあげるよ。」と言いました。
ブタヤマさんのよだれが風に乗ってやわらかく流れていきました。
☆オススメポイント☆
何といっても、長 新太さんの独特の絵と文が素晴らしく、すぐに絵本の世界に引き込まれます。
現実では考えられないお話の展開が、ユーモアたっぷりに描かれています。キャベツくんとブタヤマさんの会話が面白い。
繰り返しも多く、リズム感もよい絵本です。
体のどこかの一部が変わっていくというということが、ページをめくるごとに想像力をかきたてられ、ワクワク・ドキドキします♪
☆読み方のコツ☆
くり返し出てくる、キャベツくんの決めゼリフ「こうなる!!」は、自信たっぷりに大きな声で、そして読み手も人差し指を立ててみてもよいでしょう。
ブタヤマさんの「ブキャ!!」も思いっきり驚いた様子で読みましょう。子どもたちは大笑いです。
話の展開は、だんだん予想もついてきますが、子どもたちと一緒に、「どうなるかな?」「どこが変身するかな??」と考えながらゆっくり読み進めていくといいですよ(*゚∇^*)ノ
▼おすすめ絵本はこちら
・さかさことばでうんどうかい(4~5歳児向け絵本)
・たまごにいちゃん(幼児向け絵本)
・プリンちゃんとおかあさん(1~3歳児向け絵本)
記事公開日:2019.01.18
記事更新日:2019.01.17