2019.03.20
保育士にオススメ!幼児向け絵本:『トマトさん』
タイトル:『トマトさん』
対象年齢:3~5歳児
作者・絵:田中 清代
出版社:福音館書店
☆おはなし☆
ある夏の昼さがり。真っ赤に熟れたトマトさんがトマトの木から落っこちました。
太陽がとても暑いので、トマトさんが小川の音に耳を澄ますと、「ころころ ぽっちゃん!」と涼しそうな音が聞こえてきました。
音のする方に目を向けてみると、それは木から落ちたミニトマトたちが小川に飛び込んでいた音でした。
しばらくすると、小川に涼みに行く途中のトカゲさんたちが通りかかりました。
トカゲさんたちは、ぎらぎら暑い中に座っているトマトさんを見かけると、「暑いね~」「トマトさんも泳いだら?」と誘いましたが、トマトさんは「ふーん、結構」といってトカゲさんたちの誘いを断りました。
一人ぼっちになったトマトさんは、暑い日ざしに照り付けられて、ピカピカの頬っぺたが痛いくらいになり、とうとう泣き出してしまいました。
「わたしも泳ぎに行きたいよう。だけど体が重くてミニトマトみたいに泳ぎに行けないんだよう」
すると、泣いているトマトさんのそばをちょうど通りかかったアリさんは、「そうだったの!?」と驚いて、「それならみんなで転がそう」と仲間の虫さんたちを呼んできてくれました。
「えーいしょ、よーいしょ」と虫さんたちは力いっぱい踏ん張りましたが、トマトさんは全然動きません。
すると・・・・・
「ぼくらに任せてよ!」とトカゲさんたちがやってきて、トカゲさんたちは、トマトさんの下に木の枝を差し込んで、「えい、えい、えーい!」とトマトさんを持ち上げました。
トマトさんは『ごろん、ごろん、ごろごろごろ』と転がって小川の中に『じゃっぶーん!』と落ちました。
トマトさんは「ああ、冷たい!なんて気持ちいいんだろ」といって、ミニトマトやトカゲさん、魚たちと嬉しそうに一緒に泳ぎました。
たっぷり泳いだトマトさんはみんなと川原へ上がってひとやすみ。
風が吹いて、みんなはすっかり涼しくなりました。
☆オススメポイント☆
今回の絵本は夏野菜でもある”トマト”のおはなしです♪この時期にぴったりで、保育園や幼稚園で、夏野菜の栽培や収穫をしている園では是非読んでみてください!☆
☆読み方のコツ☆
この絵本にはトマトさんや、トカゲさん、そのほかにも虫さんなどさまざまな役が登場します!
そのため、子どもたちにとっては役が多く分かりづらい部分もあるでしょう。
そういった場合のためにも、子どもの年齢に合わせて声色を変えたり、誰の台詞なのかわかるように、絵本を指差ししたりして工夫をしましょう。
▼幼児におすすめ絵本はこちら
・ともだちや(幼児向け絵本)
・くれよんのくろくん(4・5歳児向け絵本)
・月ようびはなにたべる?(0~5歳児向け絵本)
・からすのパンやさん(4・5歳児向け絵本)
・ねずみくんのプレゼント(3~5歳児向け絵本)
・なつのいけ(3~5歳児向け絵本)
記事公開日:2019.03.20
記事更新日:2019.03.19